1870年の9月19日、戸籍整理のため一般市民が苗字を持つことが許された日です。
名字には、民族性やお国柄があるのではないでしょうか?あの国の名字はどうなのか。
今朝も2カ国をコネクトしてお送りします。
フランス、パリ。ドゥヴィアンヌ園子さん
「さまざまな種類があります」
たいていは、固有名詞として意味がないものも多いですから、「もう一度言ってください、スペルは?」と聞き返す事も多いです。
発音するのが困るような、下品な言葉や汚いモノを想像するような言葉が名字になっているケースもあります。
漢字ではないので耳で聞いて、意味のある言葉が名前になっていると覚えやすいですね。おもしろいのは動物の名前がそのまま名字になっていたり、日本にもありそうな意味のある名字も多いです。例えば、ミルピエさん、は千足さん、デュポンは橋本さん、デュボアは林さん。でも、原則として名字を変える事はなかなかできないのがフランスです。
タイ、バンコク。山崎幸恵さん
「同姓はその家族のみでとても種類が多いです」
もともとのタイ人の名字は短いんです。例えば、BTS(高架鉄道)の駅名にあるスラサックや、日本人が多く住む通りの名前、スクムビット。これはその地域の地主や道路開発者の名字。1913年にラマ6世が名字法を定めておよそ100年。
名字を登録する際に、既にあるものは使えなかったということなので、新しく移民の人たちは、既存の名字にさらに単語を重ねてつけていったそうです。日本の名字で例えると、鈴木佐藤山田、のようなもの。それで名字がどんどん長くなっていったというわけです。
タイの名字は、仏教に由来するバーリ語、サンスクリット語が多かったため、一般市民もこれに倣ったそうです。お坊さんや知識人に頼んでつけてもらうことが多かったそうで、日本人の名字の付け方に似ています。
私の夫は中国移民3世のタイ人で、姓はモンコンタウィーシットといいます。モンコン=吉祥、タウィー=末広がり、シット=ご利益なので、既に3段重ねです。
東北地方の山を示す単語がついていれば、ほぼ、その地方の出身者ですし、珍しいところでは、人柄を現した名字もあります。コンカヤンさんという人に会ったことがありますが、これは「働き者」という意味です。
実は「タイ人にとって名字はあまり重要ではない」といいますか、基本的にお互いの名字を知らないんです。
このところ、ニュースでタイの政治家の名前を聞かれる機会もあるのではないかと思いますが、インラック前首相、プラユット司令官など、あれは全部ファーストネームです。普段はニックネームで呼び合うので、職場の同僚でも、名前すら知らないことが多いですね。