ちょうど50年前の今日。東京オリンピックの開会式が行われました。
6年後には2度目のオリンピック、そしてパラリンピックが開催される東京ですが、なんと、過去2度オリンピックを開催した都市が、その次に行われる2024年の招致に立候補しています。つまり、3回目のオリンピック開催を狙っているわけですね。
今朝はそんな2つの都市をコネクト。
アメリカ、ロサンゼルス。ジェフ・マーレーさん
1984年開催のロサンゼルスオリンピックは収益の面で黒字になった唯一のオリンピックと言われています。予算を切り詰めたオリンピックでした。
既存のインフラをそのまま使ったことが大きく費用カットに貢献したようです。
前例のないほど多くの企業スポンサーがついたことも黒字に繋がった要因として考えられます。
ロサンゼルスは前回のオリンピックを機に、街の対外的なブランディングに乗り出しました。と同時にオリンピックが開催できたことが市民にとても誇りになったようです。
2016年のオリンピック招致には負けたけれど、2015年にはスペシャルオリンピックスを開催します。
フランス、パリ。ドゥヴィアンヌ園子さん
その時はパリとロンドンがオリンピック開催で競り合ったのですが、ロンドンが勝って、パリ市長ド・ラノエ氏が落胆していた様子が今でも印象に残っています。でも、その時に提案していた、パリ市の再開発計画は生きており、国からドッと予算は出なくなったものの、パリ市では色々な投資家を募り企業と合同で再開発が進みました。
今ではパリの外核部分に当たる地域のあちこちに新しい建設物や公園、ショッピングセンターなどが出現しており、今まで不足していた学生用の宿泊施設ができたのは選手村用地でした。そして路面電車の距離も増え、市民の便利な公共交通機関も拡充、改新されつつあります。
真剣にオリンピック招致を計画した際の都市改革、開発は、将来への展望を踏まえて飛躍的に開発できるチャンスとして発表されたわけですが、招致ができなくなっても開発改新計画は必要不可欠なものという考えがしっかりあったのでしょう。
カタールなどの資源リッチの国や財閥からの投資が目立つものの、パリ市は国に頼らずその開発を続けています。
市民は「一過性のオリンピックが来なくても、世界一の観光都市であるパリには特に必要はなかった」と考える人も多いです。ロンドンはユーロスターですぐですし、お隣にお祭りを見に行く方が気が楽と言った感じでした。そしてライバルの成功は素直に認めています。