南太平洋に浮かぶ島国、バヌアツ共和国。
ビーチから、水平線に昇る朝日を望み、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。地元の伝統的なごはんにしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
いまから400年あまり前に、西洋からポルトガル人が訪れ、19世紀からはイギリスとフランスが共同統治。1980年に独立しましたが、今でも、英語とフランス語も公用語として使われています。
それだけでなく、方言が島によって違うなど、多種多様な言葉が話されているバヌアツ。
かつては、指1本で砂に絵を書いて違う島の住民とコミュニケーションをはかっていました。この「砂絵」の文化は、ユネスコの世界無形文化遺産にもなっています。
首都ポートヴィラから小型機で50分ほどのところにある国内で最大の島、エスピリトゥサント島が観光名所。抜けるような青い空と、青から緑のグラデーションに染まる海、キメ細かな白い砂浜との対比に息をのみます。珊瑚の海でのダイビングをはじめとしたマリンスポーツを楽しむため世界中から旅行客が訪れます。
バヌアツでは多様な言葉が話されていますが、どの島でもポピュラーな食べ物があります。
それは「ラップラップ」と呼ばれる伝統料理。
タロイモやキャッサバなどの芋類や、甘くないバナナをすりおろしたものにココナッツ・ミルクを混ぜて生地にします。それに具をはさんでバナナの葉でくるみ、焼き芋のように焼けた石の中に入れて、蒸し焼きにする、という料理です。
中身の具は地元でとれる、キャベツと牛肉などが一般的。
粘り気があるもちもちした食感で、しっかりとお腹にたまり、1日のスタートにふさわしい満足感が得られる「ラップラップ」。
ココナッツやマンゴーのジュースと一緒にどうぞ。
とにかく芋を食べるのが好きなバヌアツの人々。
さまざまな芋料理のバリエーションがあるようです。