東日本大震災後の社会のあり方について考えを巡らせる映画28本を上映するのが「3.11映画祭」。
千代田区にあるアート施設「3331アーツ千代田」で開催中です。
例えば、明日土曜日に上映されるのは「天に栄える村」。
おいしいお米を作り続けてきた 福島県の天栄村。その村で、原発事故で汚染されてしまった田んぼを元に戻そうと奮闘する農家のみなさんについてのドキュメンタリーです。明日は、その天栄村の農家の方がお米を販売しにやって来られるそうです。
他にも来週土曜、3月14日には「いわきノート」という映画の上映。
これは、福島第一原発の事故以後、多くの被災者が移住してきた、いわき市が舞台。いろいろな立場、考えの人が一気に集まり、「分断」が起こりやすくなってしまった、といういわき市。そうした中、年齢・立場の違いを越えて対話をしていこうと「未来会議」が発足。その活動を追ったドキュメンタリー映画です。
この「3.11映画祭」を企画した思いについて、映画祭を運営するコマンドNの高村陽子さんに伺いました。
2月15日に写真家の畠山直哉さんを追ったドキュメンタリー映画を上映後にトークもあったんですけど、そこですごく印象的なお話をされていました。
例えば「震災後に私たちは突然起きた震災に対して、言葉を失ってしまって、わたしたちはボキャブラリーを持っていなかったがためにすごく戸惑ってしまって行動ができなかった」というようなことをおっしゃっていたんですね。
「だからこそ自分たちの言葉で話しつつ、そのモヤモヤはずっと続くんですけど、そこからその自分たちの言葉を探して語り合っていくことが大事なのではないか。」と、そのときおっしゃっていたんですけども、映画祭でもまさにその原発事故に関しても、震災に関しても、その3.11以降で、色々、浮かび上がってきた色々な課題があると思うんですけど、そこに関して自分たちのモヤモヤの中から、どういう風に語り合っていくのか。いくべきなのではないか。と考えています。
まさに、話し合うこと。これが大切です。
身近な人とはもちろん、様々な立場に置かれているみなさんが集まり話すこと。
そのきっかけに、この映画祭に足を運んでみてはいかがでしょう?
「3.11映画祭」は、3331アーツ千代田で、3月7日、8日、そして14日の開催です。 3.11映画祭
明日、明後日の2日間は日比谷公園噴水広場で。
そして3月11日は代々木公園で開催されるイベントです。
出演は、アジアンカンフージェネレーションの後藤正文さん、ブラフマンの TOSHI-LOWさん、HIATUSの細見武士さん、Hi-STANDARDの難波章浩さん、加藤登紀子さんなど、多数のミュージシャン。
ライヴのほかにも、震災復興にたずさわる方、これからの世の中のために活動を続ける方が登場。
トークセッションを行います。未だ傷の癒えない 東北の復興のこと、持続可能なエネルギーや 社会の在り方、政治との関わり方。さまざまなテーマが問いかけられます。
「PEACE ON EARTH」は、明日、明後日は日比谷公園。3月11日(水)は代々木公園イベント広場の野外ステージで開催。入場は無料です。 PEACE ON EARTH