世界の難民の3人に1人はパレスチナ人で、70年近くも難民生活をしています。日本では終戦から70年を迎えますが、中東世界では70年間戦争が続き、多くの人たちが犠牲になってきました。この4年間シリアでは内戦によって20万人が死亡し300万人の難民が出ています。パレスチナのガザでは昨年夏50日間のイスラエル軍の攻撃で2,200人以上が死亡しましたが、そのうち500人以上が子どもです。こうした中東世界での破壊や殺戮を誰も止められず、不条理に続いている状況が、イラクやシリアで「イスラーム国」のような集団が力を持つ背景にあるのです。 中東世界では人口の過半数が15歳以下です。子どもたちは生まれる場所を選ぶことができません。こうした危機的な状況で私たちにできることは何なのか?理不尽な状況にある子どもたち一人ひとりを思い、彼らに孤立しているのではないということを伝えていくこと。学校からドロップアウトせずに、社会の中で居場所を見いだせるようにしていくこと。親や家族を支えていくこと。キーワードは「子どもたちに平和と未来を」です。
現地に日本人駐在員を置き、パレスチナやシリア難民の心身ともに傷ついた子どもの医療や教育の支援、農家への生活支援、聴覚障害者支援、子どものための歯科や精神科の医療支援、幼稚園、児童館などの子どもの居場所づくり、などを続けています。日本国内では中東での活動経験を活かして平和の重要性を若い世代に伝え、日本が戦争に加担することがないように、また中東出身者やイスラーム教徒などへの偏見や差別が広がらないように、活動したいと思います。
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パレスチナ子どものキャンペーン
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