今日はオウム真理教の地下鉄サリン事件から20年目にあたります。
そんな日を前にして、北アフリカ、チュニジアの首都チュニスでは、テロリストによる日本人を含む観光客が犠牲になる事件がおきました。残念ながら世界中で一般人をも巻き込むテロ行為は、止まりません。
「世界のテロ対策事情」。あの国ではどうなっているのでしょうか? 今朝は去年末から年始に事件があった2つの国をコネクト。
2015年1月7日に新聞社「シャーリー・エブド」に対するテロ攻撃があった、フランス、パリ。
ドゥヴィアンヌ園子さん「少し強化された程度です」
パリ内でのテロ対策といっても、軍隊の兵士の動員数が増えたこと、ユダヤ人の集まる場所の警戒強化が増えた程度。多くの観光客が出入りする場所のバッグの中身検査は一応行っているようですが、あまり重きは置かれなくなっている感じです。
表面的なテロ対策というより、もっと奥が深い対策を考えています。
1月に起きたテロは、今までなかった「テロの犯人が純然たるフランス人」というのが大きな特徴で、これにフランス社会、政府は大きなショックを受けました。
「こういう若者を国内で生まないようにするにはどうしたら良いか」という討議が続いています。
アルカイダや過激派組織でなく「聖なる戦争」の論理に傾倒する若者が増えている現象への対策を模索中です。
2014年12月15日にシドニーのカフェで立てこもり事件があった、オーストラリア、メルボルン。 小林純子さん「対策に関してはあまり実感がありません」
一般住民としての目からですが、特にその実感はありません。
カフェや店に入る際に新たにセキュリテリー・チェックが導入されたという話もありませんし、空港等の荷物及び身体検査も以前の検査と同じです。メルボルンでの大きなイベント時、最近で言えばテニスの全豪オープン、サッカーのアジアカップ、先週末のF1等でも、会場での持ち物検査は以前と変わらず、特に厳しくなったようには感じませんでした。
テロヘの警戒意識が芽生えていることは確かです。
オーストラリア政府発表のテロ警戒レベルは、昨年9月の時点ですでに4段階のうち上から2番目のレベルに引き上げられていて、2003年にこの警戒システムが導入されて以来の高レベルにあります。
自国民がテロ組織の戦闘員として参加することを未然に防ぐ、ないしは既に参加している自国民の帰国を防ぐなどの強化をしている旨を発表しています。
今は、メルボルン生まれの18才の少年が、テロ集団のため自爆テロを行って犠牲となったニュースでもちきりですが、その青年がメルボルン市内の外国領事館、カフェや店を狙った自爆テロを計画していたことも判明し波紋を呼んでいます。