東ヨーロッパにあるベラルーシ共和国の首都、ミンスク。
駅を降りて、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。家庭料理の朝ごはんにしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
日本の半分ほどの国土に、およそ940万の人々が暮らすベラルーシは、ソビエト連邦の崩壊で独立した国。首都のミンスクは、国土のちょうど中心部にあり、広い道路と整然とした石造りの建物が並んでいます。
まばらな交通量と、ゴミがほとんどない街のたたずまいは、まるで旧ソ連時代にタイムスリップしたかのよう。
第2次世界大戦によって、昔の面影を全くとどめないほど破壊された街は、戦後の計画に基づく復興が行われ、それが今もなお残っているのがミンスクです。
中心部の大通りの道幅は、歩いて横断するには広すぎて時間がかかるので、地下を通る通路が多くあります。
ベラルーシの人々にとって、ジャガイモは欠かせません。日本で流通しているものより水分量が少ない品種がメイン。
すりおろしたものに、卵と小麦粉を混ぜてパンケーキのようにフライパンで焼く「ドラニキ」は、伝統的な家庭料理です。シンプルに塩とサワークリームで仕上げた「ドラニキ」をお皿にたくさん乗せて、家族全員で取り分けます。
玉ねぎ、豚のひき肉、キノコを炒めた具を入れて食べることもありますが、朝はプレーンなものが一般的。外側がサクサクして、内側がもちもちとした食感は、あとを引くおいしさで、1人で何枚も食べるようです。
ジャムの甘みを味わう「ロシアンティー」と一緒にどうぞ。
自らを「ブリビャーシュ(じゃがいも人)」と呼んだりするベラルーシの人々のジャガイモ好き。
最もポピュラーなのがこの料理だそうです。