Words From The Field | JK Radio Tokyo United:J-WAVE 81.3 FM

困難を乗り越えた人たちから産まれた生きる力のヒントをGAKU-MCが紹介。

GAKU-MC
アコースティックギターを弾きながらラップする日本ヒップホップ界のリビングレジェンド。2011年にレーベル、Rap+Entertainmetを立ち上げ独立。“ラップで世界をプラスの方向に!”を合い言葉に精力的に活動中。2012年、キャンドルと音楽で心を繋ぐ音楽イベント“アカリトライブ”を立ち上げ、音楽による日本復興活動を続けている。また同年、世界二大共通言語、音楽とフットボール。それらを融合し、人と人を繋ぐ場所として【MIFA (Music Interact Football for All)】を立ち上げる。
最新アルバム『キュウキョク2』。エッセイ『世界が今夜終わるなら』。
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今週のトピックス

2015/3/27 マヌエル・ノイアーの言葉

今朝は、マヌエル・ノイアーをピックアップ!

ドイツ代表、そして、ブンデスリーガ、バイエルン・ミュンヘンのゴールキーパー、マヌエル・ノイアー! とにかく、その守備範囲の広さがすごい!「これまでのキーパーの常識を変えた」と言ってもいいかもしれません。

去年のワールドカップ、ベスト16、アルジェリア戦。
日本代表の監督、有力候補のハリルホジッチさんが率いたアルジェリアです。

ドイツ vs アルジェリアの試合、ノイアーは、50数回ボールタッチしたそうですが、そのうち、20回以上がペナルティエリアの外だった。ええ?キーパーなのに、そんなに?
まさに、ドイツ優勝の立役者のひとり、それがノイアーです。

ノイアーは、ドイツのクラブチーム、現在、内田篤人選手も所属するシャルケの出身です。なんと、5歳のときから、シャルケの下部組織に所属。アイドルは、当時、シャルケのキーパーだった、レーマン選手でした。そんな少年時代を経て、ノイアーは2006年、ついにトップチームデビューを果たします。すると、その次のシーズン、シャルケは、チャンピオンズリーグでベスト8に進出!

そして、いよいよ、ドイツ代表でもキーパーを務める日がやってきます。

2010年のことだったんですが、当時、代表の正キーパーだったロベルト・エンケ選手が亡くなり、さらに、その次の候補だったレネー・アードラー選手もケガ。そんな状況で回ってきた代表のキーパーでした。背番号1をつけたノイアーがゴールマウスを守ったドイツは、ワールドカップ 南アフリカ大会で、3位。素晴らしい成績を収めました。

ノイアーのさらなる転機は、2011年のことでした。
バイエルン・ミュンヘンへ移籍!さらに、2013年、グアルディオラ監督がバイエルンにやってきます。グアルディオラ監督は、チームに ディフェンスラインを高く保つことを要求しました。ディフェンスが高くなると、当然、キーパーのポジションも高くなります。

ノイアーはこう語ります。

グアルディオラ監督になってから、かなり高い位置に立つ必要があった。
もう、普通に守るだけのキーパーではダメだったんだ。

そして、その広い守備範囲に世界が驚いたのが、去年のワールドカップでした。
キーパーとしては珍しく、バロンドールの候補にもなりました。

そんなノイアー。やはり、内田選手とのエピソードを最後にご紹介しましょう。

2010−2011シーズン、シャルケでチームメイトだった2人。
2011年の3月、東日本大震災が起きたあとの試合での出来事です。

内田選手は、被災された方へのメッセージをシャツに書いていました。
それを、試合に勝ったら見せようと思っていたんです。
そのことを知ったノイアーは、こう言いました。

俺が守るから、絶対に勝てる

シャルケは見事 試合に勝利。
内田選手は、試合後、テレビの画面を通してメッセージを日本に送りました。


内田選手とのエピソードをご紹介しましたが、ノイアー選手と内田選手、誕生日は同じ日、3月27日。
ノイアー選手が2つ年上です。

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