FUTURISM
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Kazuya Ogawa
Nao Minamisawa
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ON AIR
DATE
2017.04.09
ゲストは、中田英寿さん。
現役引退後も世界を渡っていらっしゃる、中田英寿さん。
「人工知能が”日本酒を作る”時代が来る?!
伝統文化の未来について、お話伺います」
SONG
LIST
Big Ideas
The Boxer Rebellion
Every Night
Jamie Cullum
Live Long
Kings Of Convenience
Melt
JONES
True Nature
Jim James
Virginia Moon
Foo Fighters Feat. Norah Jones
Be Mine
David Gray
中田英寿さんとの話を通じて見つけた、未来を創る鍵。
それは、
<灯台下暗し>
人間は身近なことには案外気がつかないものだということわざですが、
こんな今こその教訓ではないでしょうか。
使い古されたたとえだと通り過ぎてしまうと、
ますます灯台下暗しに。
「海外で暮らしていた時には日本の文化や職人技についてほとんど知らなかった」と中田さんは仰っています。
どの国へ行っても「日本の◯◯いいよね!」「日本の◯◯について教えて!」と頻繁に投げかけられ、
日本に帰国して日本の文化を本格的に勉強しようと考えるに至りました。
世界の文化に触れたことで、日本の文化を客観的に見つめ直したくなったのです。
そして、日本全国を巡る旅が始まります。
中田さんは、7年に渡る旅を通じて「文化とは生活である」という結論にたどり着きました。
生活が日々積み重ねられて文化になり、生活の中に文化がある。
各地の生活にとけ込んでみると、ものづくりをしている職人との交流が生まれました。そこで日本酒と巡り合います。
イタリアといえばワイン、サッカーの試合の合間にワイナリーに通っていた中田さん。ワインと日本酒は発酵酒としての共通項はあるものの、「ワインは詳しいけど日本酒のことはちょっと...」という日本人は意外と多いです。
4〜5000銘柄はあるとも言われる日本酒ですが、10銘柄も口から出せたら詳しい方。
日本の伝統文化であるにもかかわらず、ワインよりも知識の乏しかった日本酒。日本酒への興味の灯火がついた中田さんは酒蔵から酒蔵へ、どんどん日本酒にのめり込みます。
テクノロジーとの距離感がありそうな職人の世界ですが、
当たり前のようにテクノロジーが職人をサポートしている実態がありました。
味や温度を感覚で確認する時代を経て情報の数値化が進み、各酒蔵には糖度や発酵の状態を把握するデータ分析室があります。
ならば人工知能が最高の日本酒をつくり出す日もすぐそこに、
そう思われるかもしれません。
しかし分析はあくまでも分析であって、
美味しいお酒をつくるためには、データを使う人間のセンスが問われるようです。
まさに人間のセンスとテクノロジーの合わせ技。
最高の日本酒も、そのタッグから生まれるのでしょう。
テクノロジーは、猛スピードで私たちを新しい世界へと導きます。
身の回りにある良いものを忘れがちになることは、もはや環境特性です。
だからこそ、灯台のすぐ下、暗いところを探ってみませんか。
大切な何かが埋もれてしまっているかもしれません。
小川 和也
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