Guest : ピストン西沢
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番組1000回記念スペシャル!! 実はTOKIO HOT 100初期ディレクター、ピストン西沢さん登場! 今だから話せる番組秘話、裏話、内緒話が続出? 乞うご期待!
クリス:クリス・ぺプラーがお届けしているサッポロビールTOKIO HOT 100千回記念スペシャル。それではここで千回記念にふさわしい特別ゲストをご紹介しましょう。この方です! ピストン:ピストン西沢と申します。どうも、ご無沙汰しております。 クリス:真黒じゃないですか。 ピストン:ちょっと遊びに行ってたもんですから。ラジオで見えない話をしないように。 クリス:ハワイ焼けでうらやましいですね。オレ、この3年ぐらい海外に行ってない。 ピストン:えー?昔、オレがこの番組のディレクターやってた時は、年中チンチンジャラジャラ、ラスベガスに行ってたじゃない。っていうか、もう千回なんですか?びっくりですよ。 クリス:そうなんですよ。で、何を隠そうピストンは、この番組のディレクターの初代?二代目? ピストン:二代目っていうか、なんて言ったらいいかわからないんですが、入れ替わり立ち替わりの中で、頭の二年目から五年目ぐらいを担当してたんですよ。 クリス:89年から94年をやってたんですよね。 ピストン:クリスさんにはホントお世話になりましたよ。日テレの野球中継の副音声の仕事とかね。 クリス:やりましたね。 ピストン:それからコシノ先生のファッションショーの仕事とか、たくさん頂きましたよ。 クリス:いろいろ営業してましたね。 ピストン:ホント感謝しております。 クリス:もう、稼ぎどきでしたからね。バブルも終わる寸前で、ウワァッと掻きいれ!みたいな感じでしたもんね。 ピストン:あそこで踏ん張ったから、今まだちょっとあるんですよ。 クリス:あのときが一番ね…。 ピストン:こんな話でいいんですか?千回って。 クリス:十分だと思います。 ピストン:僕んときで確か、400回とかあったんですよ。200回だったかな?こんなに続くなんてすげえなぁっていってたんですけど、千回ですよ。クリスさん、目がうつろですよ。 クリス:千回って言葉聞くだけで、うつろになる。 ピストン:だからクリス・ぺプラーという男の、いちばんいい時間、日曜日といういちばんの時間を千回分捧げたんですよ。 クリス:捧げましたよ。私の人生を振り返れば、J-WAVE TOKIO HOT 100ですからね。私がもっともエネルギーを集中しているのが、この番組ですよ。 ピストン:クリスさん、戒名つくかどうか知りませんが、HOT 100ってどこかに入れた方がいいですよ。 クリス:「熱い」と「百」とね。 ピストン:それぐらいの権利はある!
ピストン:初期の頃なんて、今と違ってインターネットがなかったから情報がなくて、レコード会社から送ってくる資料が、南米のやつとかだと読み方がわからなくて、「クリスさん、これ何て読むの?」ってきくと「わかんねぇ」っていってそのままやってたんだよね(笑) クリス:けっこう適当に。 ピストン:今だから言うけどね。 クリス:だって読めないんだもん。 ピストン:「シー・シー・ペニストンって、ピストン、これホントにペニストンでいいの?」「ペニストンっいってたよ」「だってペニストンだよ!」(笑) クリス:(笑)でもピストンがこの番組に最初に関わったのは、フラッシュを作ってたんだよね。 ピストン:そうそう「ビキューン」みたいな。今使っている音も、俺が作った音が多いんだけど、そういうのを作ってたときに、「オレもディレクターやりたいな」っていったら、「やらしてあげるよ」っていわれて、いつの間にかやってたんですよ。ホント最初の頃はすいませんでした。 クリス:DJやってたんだよね。 ピストン:クラブDJやってて、レコード回してて、その前はバンドやってたから、「音楽の仕事したいな」ってことで放送局に入ったんだけど。 クリス:昔、デビューしたんだよね。バンドかなんかで。 ピストン:ちょっとだけね。 クリス:これも知る人ぞ知る情報ですけど。 ピストン:自分だってアメリカ軍のなんかでベースかなんか弾いてたじゃない。 クリス:いやいやいや、高校の頃はデビューの話もいろいろありましたよ。 ピストン:でもね、ホントに俺が覚えているのは、この番組で、クリスさんが半年で二回も遅刻しやがりまして(笑)。 クリス:あー、そんなことあったっけ? ピストン:あったよ!それで一回目は俺がしゃべったんだよ。J-WAVEデビューですよ。 クリス:違う違う。一回目は携帯でクルマから。 ピストン:違う、それは二回目。 クリス:二回目だっけ? ピストン:そう、一回目の反省を踏まえて、二回目は電話で出てもらったんだもん。 クリス:なるほど。 ピストン:それでその一回目の最初にしゃべったの、いまでも覚えてますよ。「みなさんこんにちは、クリス・ぺプラーです」っていったんですよ。似てるかな?って思って。……似てないね。 クリス:似てなかった。でもそれはラジオ的には美味しいよね。全然違う人の声が出てくるんだもん。 ピストン:いや、俺だって出たくて出たわけじゃないから、スタジオの外には編成の人や営業の人やいろんな人の顔が見えてたし…。 クリス:まあ、いろいろありますね。 ピストン:でも、そのおかげで、J-WAVEでしゃべれるようになったんだよ。 クリス:そう、あれがきっかけなんだよね。 ピストン:ホント、ありがとうございます。 クリス:あのときは私、失恋の真っ最中で、長らく付き合ってた人と別れてしまいまして。 ピストン:12時50分に電話かけたら、家で寝てたんですよ。 クリス:そうそう、村上(AD)が、「アハハ、クリスさん、なにやってんですか」って電話してきて、笑ってるから一時間ぐらい前かなって思ったら、「今、12時55分ですよ」って。もうビックリですよ。 ピストン:あれはよく覚えてますね。あと覚えているのは、リセット・メレンデスが来てね、どんな人かなって思ってたら、入ってきたときにズボンが半分落ちてて、パンツが半分見えてるんですよ。見えてたでしょ? クリス:うん。 ピストン:で、クリスさんは言わなかったけど、オレはガン見でしたよ。クリスさんはチラ見してましたけど。 クリス:まだローライズのパンツを見せてもいいっていう時代の前の話だったからね。ただあいつ、だらしないだけだったんでしょ。 ピストン:っていうか、「パンツだぁ。外タレのパンツ見た」って。あれはよく覚えてますよ。
ピストン:でもリセット・メレンデスはJ-WAVEが作ったヒット曲だったよね。そういうのいっぱいあったよね。 クリス:影響力、ありましたよね。だってJ-WAVEって言葉、開局のあと、流行語の候補になったでしょ? ピストン:中山美穂もドラマ撮りに来てたでしょ?DJ役で。 クリス:来てた。それはそれは時代の最先端だった。 ピストン:ラジオのDJってカッコよかったですからね。 クリス:それも気付けば、もう千回。20年ですよ。 ピストン:涙ながらに話してますよ。 クリス:だってピストン、そのころまだ毛があったもんね。 ピストン:ありましたよ。毛なんかボウボウでしたよ。 クリス:昔の写真が事務所に飾ってあるんだけど、ピストン、毛があるんだよね。 ピストン:毛どころか痩せてるしね、カッコよかったよ。 クリス:そうそうそう、若いころはね。今はいいキャラですけど。 ピストン:(笑)スティーヴィー・Bの「BECAUSE I LOVE YOU」って曲が俺がディレクターやってた頃にすごくかかってて、毎週、イントロ書くのがつらかったんだ。 クリス:ネタがなくてね。 ピストン:イントロが30秒あるんだけど、曲がだるいし、大っきらいなんだよね、この曲。これと「YOU ARE BEAUTIFUL」が大っきらいなんだよ、今だに。 クリス:ジェイムス・ブラントの。なんか似てるよね。いい意味で女々しい曲。 ピストン:そうそう、かなり女々しい。 クリス:そういうのはかなりつらいと。 ピストン:つらい。チャートの番組だから毎週紹介するんだけど、いうことないよね。ホイットニーの「エンダイ」も流行ったけど、バブルの頃だったから気持ちに余裕があったんだよね。でも「エンダイ」はイントロがなかったから楽だった。 クリス:11週間連続ナンバーワンですよ。今でも連続記録ですよ。でも曲がかかると走馬灯のように当時のことが思い出されますよね。でもあの頃は、毎週どこかに1〜2曲、ハードな曲を必ず入れようと頑張ってましたよね。 ピストン:ハードロック好きだったから。 クリス:ハードロックかかるとスタッフがソファの上でバンバンとび跳ねたりして。 ピストン:スタジオがいちばんホットだったもんね。
クリス:ピストンはSWVのことを「スワァーブ」っていってたよね。 ピストン:あー、誰かに聞いて…、兵隊に聞いたんですよ、当時、俺がDJやってた時にクラブで。 クリス:それは兵隊に苛められただけなんじゃない? ピストン:そうかもしんない。そうかもしんないけど、そういうの今だから言うけど、たくさんあった。 クリス:ウルトラナテ(ULTRA NATE)を、うちらウルトラネイトっていってたもんね。読み間違い多い! ピストン:インターネットの普及でホント助かりましたもん。 クリス:昔は原稿、手書きだったもんね。それから話変わるけど、ADもいろいろ出世しましたよね。 ピストン:どんな人がいましたっけ? クリス:たとえば、バカボン鬼塚とか。 ピストン:バカボン鬼塚はこの番組ついてましたね。 クリス:今はDJになって某局で看板になってますけどね。でも始まったころはまだ昭和だったじゃないですか。だからかなりストイックでしたね。チョンボしたADには、体罰はなかったけど…。 ピストン:体罰でしたね(笑)。 クリス:体罰まではいってないですよ(笑)。 ピストン:パワハラのパワハ、ぐらいまではいってましたよ。パワハラなんて言葉なかったけど。 クリス:なかった。 ピストン:でも間違えるのがいけない(笑)。やっぱりこの番組は魂でやる番組ですから、曲名とか間違えてたら、耳の中を赤く塗られるのは…。 クリス:そりゃそうですよ。それから前はTOY’S FACTORYで、今はキリンジのところの社長をやってる柴田なんかもね、チョンボがちょっと多くて、黒のぶっとい油性ペンで、顔塗ってたもんね。 ピストン:ひどい!ひどいことしてますね。それ俺じゃないでしょ? クリス:いや、ピストン時代ですよ。で、かわいそうに柴田さぁ、翌週の日曜日に来てみたら、まだ顔に残ってるの。ガリガリに書いたから、一週間残ってた(笑)。それからしばらくして辞めたもんね。 ピストン:そういうこともありましたよね。
ピストン:あとどんなことがあったかというと、ACE OF BASEの「THE SIGN」っていう曲が一位になって、一位の曲は最後にかけるじゃないですか。で、ADが「(4時)50分にかけてください」っていうから、50分ごろにかけたんですよ。そしたらADが「6分早かったです」って。 クリス:6分早い!時間計算間違えたんだ。 ピストン:それでこの曲3分ぐらいしかない曲なのに、2枚CD使って7分の曲にしたんだよね。二番が5回ぐらいかかってたもんね。そういう今だから言えることいっぱいありますね。 クリス:ありますね、あとあえて名前は伏せておきますけど、革パンのADが(笑)。 ピストン:(笑)ハードゲイでしたよ、あいつは。 クリス:あのADが、当時まだテレコ(テープレコーダー)の時代で、曲を流していたときに、その革パンがなんとそのテレコを止めちゃったんですよ。 ピストン:放送事故ですね。 クリス:放送事故ですよ。それでそいつに「なんで止めたんだよ」っていったら、「魔が差してしまって」って。ホントに「魔が差す」ってことがあるんだなって。なんとなくわかりますよ。回っているものを止めたい、ビルの高いところ行くと、飛んだらどうなるのかなって考えますけど、あいつ、止めましたからね。 ピストン:昼間に4時間も生放送やってれば、なにか起こりますよ。 クリス:魔が差すってね〜。 ピストン:あとスタジオにいったら、勝山が知らない女の子二人を「クリス・ぺプラーに会わせてやる」って連れてきてて(笑)。 クリス:勝山! ピストン:あの子たち誰?って聞いたら、「クリスさんのファンです」って、「お前ふざけるな!」って。
ピストン:まあでも東京の音楽の歴史を作ったということでいえば、クリス・ぺプラーさんは偉い。 クリス:いや、それをやってくれたピストンさんがいてくれたから。 ピストン:僕はほんのちょっとの歴史しか関わってないですけど、洋楽を近くしましたよ。洋楽が遠かった80年代、90年代に、それをチャートにして毎週、「どれが売れてんだよ」って教えるっていうのはすごく大事でしたよ。 クリス:そうね。でも今はずいぶん音楽の聴かれ方も変わりましたよ。J-WAVEがひと役買ったんでしょうね。渋谷系って言葉も、もしかすると81.3がなければ生まれてなかったかもしれない。 ピストン:J-POPって言葉も、J-WAVEが作りましたからね。 クリス:J-WAVEは言葉、いっぱい作りましたからね。ナビゲーターって言葉もJ-WAVEの言葉だし。 ピストン:俺の子供時代には、アメリカのビルボードってチャートのコピーを持ってるのが流行ってたんだけど、俺が仕事するようになってからは、TOKIOのチャートを持っている人がホント、多かったですよね。 クリス:ホントに? ピストン:当時は六本木のWAVEがかっこいいCDショップでしたけど、そこでTOKIOのチャートを持ってCD買ってる人見ると、「俺が推した曲買ってるよ」って、ちょっと世の中動かしてるなって気になりましたね。もちろん今でも新しい曲を仕入れるにはいいカタログですよ。
クリス:どうですか、初期のディレクターという立場から、ピストンから番組に対してひとこと。 ピストン:この番組は東京の音楽シーンを作ってきて、クリス・ぺプラーという人は、その音楽を紹介してきたわけで、このままずっと死ぬまでやってくれ(笑)。 クリス:はい。 ピストン:日曜日はあげない。日曜日は欲しいんですか? クリス:ピストンは日曜日が欲しいから辞めたんでしょ? ピストン:レース(自動車)やりたかった(笑)。今だからはっきりいうけど。 クリス:僕なんか歩行者天国がなくなったのも3〜4年前まで知らなかったですもん。世の中の日曜日にどんなことが起きてるのかわからないんですよ。 ピストン:クリスさん、世の中の日曜日って、楽しいんですよ! クリス:ホントですか? ピストン:ここにいるとわからないと思いますけど、ものすごく楽しいんですよ。 クリス:じゃあ、ラジオを聴く人がもっともっと減ったら、辞めます。ワッハッハ! ピストン:(笑)そんなことはいわせません。死ぬまでやってください。クリス・ぺプラーに拍手!照れくさいよね、クリスさんと今さらこんな話するの。 クリス:ホント、今日はどうもありがとうございました。 ピストン:これからもいい友達、いい先輩でいてください。
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