Guest : サカナクション
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釣りとバッハが大好き、サカナクションから山口一郎さん(Vo&Gt)が登場! 彼が今伝えたいメッセージとは?
クリス:釣りには相変わらず行ってるんですか? 山口:それが、一年前は多摩川の近くに住んでたのでしょっちゅう行ってたんですけど、今もう街中に引っ越してきてしまって頻繁に行けなくなってしまいましたね。その代わり、都会での夜の過ごし方をちょっと学んできました(笑)。 クリス:それはどんな過ごし方なの? 山口:まあ結局家の中での事なんですけど、音楽を聴いたり、あまりテレビを見なかったんですけどそれを見るようになったり、映画を見たり、今まであまりしなかったことをするようになりました。 クリス:それって普通人がする事ですよね? 山口:そうかもしれないですね(笑)。 クリス:でも釣りの虫っていうのは疼かないんですか? 山口:疼きますけど、今は釣り番組を見て満足しちゃってますね(笑)。 クリス:家には魚拓とかいっぱいあるんですか? 山口:魚拓はないですね。魚拓とると魚が死んじゃうんで。 クリス:キャッチ&リリース派なんですね。
クリス:最新シングルが『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』ということなんですけれども、これは何かの実体験そのものなんですか? 山口:体験そのものですね。僕クラシックも聴くんですけど、夜にクラシックを聴くときってちょっと背伸びをしてる気分というか、「ちょっと自分大人だし」っていう気持ちで聞くときが多いんですね。そういう瞬間ってみんなあるだろうと思ったし、バッハを聴いているとアンニュイな気分になるんですよ。しかも僕この時ちょうど恋愛をしていて、「こんな気持ちになったのもバッハのせいだ」ってなんでもバッハのせいにしてたんですよね(笑)。 クリス:なるほど。その恋愛は順調にいってたんですか? 山口:基本的に恋愛すると僕ダメになるんで。気持ちが塞ぎがちになるんですよ。 クリス:そうなの?それはなんで? 山口:いろいろ考えすぎちゃうんですよね。常にネガティブになっちゃうんですよ。 クリス:有頂天にならないんだ? 山口:恋に落ちた瞬間は「今自分は日本で5本の指に入るくらい幸せだ」って思うんですけど、3日後くらいには「最悪だ」って思っちゃうんですよ。音楽が好きすぎて相手と音楽を比較しちゃうんですよ、僕。それで自己嫌悪とかになったりしますね。 クリス:「この子にのめり込みすぎちゃうと音楽がおろそかになるんじゃないか?」とか考えるの? 山口:というか「この子と出会った事でもっといい音楽がうまれるんじゃないか?」ってその子を利用してる気分になっちゃうんですよ。 クリス:なるほど。タイトルに今納得しました(笑)。でもなんでもともとバッハが好きなんですか? 山口:僕、ピアニストのグレン・グールドさんが大好きで、彼の本を読んだのがキッカケでバッハを聴くようになったんですよ。 クリス:それはどんな本なんですか? 山口:グレン・グールドさんの歴史とかを書いた本なんですけど、彼はロックが嫌いなんですよ。彼曰く「ロックは一定のリズムで音楽が作られていくのにドラマ性がない」そうで、クラシックって譜面はあるけどリズムが割と自由じゃないですか。「一定のリズムじゃないとこで音楽が作られていく事に芸術性がある」って彼は言ってるんですけど、でも現代の音楽って一定のリズムの中で繰り広げられるドラマっていうものにも特化してきてるじゃないですか。だからもしグレン・グールドが今の音楽を聴いたらどう思うかな、って考えているうちに彼にハマっていってそこからバッハにつながっていったんです。 クリス:じゃあグレン・グールドの奏法というよりも、グレン・グールドという人間自体に惹かれていったという事ですね? 山口:最初はそうでしたね。それからだんだん奏法だったり特徴というか、彼の音楽を好きになっていったんです。彼、鼻歌を歌いながらピアノを弾くんですよ。で、昔のレコーディングなんでその鼻歌までレコーディングに入ってしまっていて(笑)。それを聴くとザワッとしますね。 クリス:でもバッハってバロック時代の音楽家だから当時はまだピアノはなくてオルガンとかハープシコードとかでしたよね? 山口:そうですね。だから結局、僕はグレン・グールドさんのピアノが好きでバッハを聴いてるんで、バッハさん自体にはそれほど興味はないんですよね。でもバッハって即興がとても上手だと思うんですよね。だからもし彼が今の時代に生まれてたらすごい早弾きのスーパーロックギタリストになってたかもしれないですね(笑)。
クリス:サカナクションと言えばPVも面白いですよね。『アルクアラウンド』のPVは文化庁メディア芸術祭エンターテイメント部門でなんと優秀賞を獲得されました。あれもかなりシュールな内容でしたけど、この『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』のPVでは山口さん人形4体とダンスをしているという、個人的にクラフトワークっぽいなって思ったんですけどね。 山口:クラフトワークもライブで本人が出てこないで人形でライブをやったりするじゃないですか。あれってもし真面目にやってなかったら、大爆笑する大人の悪ふざけだと思うんですよね。今回の僕らのPVもちょっと不真面目な所を見せてたらすごい悪ふざけみたいに思われてたと思うんですけど、それを真面目に芸術に見せる努力をする事でよりエンターテイメントになっていくと思うんですよ。 クリス:それは凄く伝わってきますよ。真面目にやってる感が(笑)。特に踊りとかね。 山口:踊りは人形が多すぎて必死なだけなんですけどね(笑)。 クリス:PVには麻生久美子さんが出演されていて、最初はまず山口さん人形にキスをするんですよね?で、それを見た山口さんがその人形を取っ払うって麻生さんにキスをしようとする、っていう内容でしたけど本当にキスしたんですか? 山口:してないですよ(笑)。もう麻生さんがスタジオに入ってきた瞬間から僕のパーソナルスペースが広がっちゃって、結構遠い距離で話をする感じになっちゃって(笑)。だからあのシーンの撮影の時に初めて近づいたっていう感じですね。 クリス:でも麻生さんのファンなんですよね? 山口:大ファンです。昔から出演映画も見ていて、それを見ながら麻生さんの映っているカット数を正の字で数えたりしてましたね(笑)。 クリス:麻生さんは知ってるんですか、山口さんがファンだっていう事を? 山口:「僕、ファンです」って事は伝えたんですけど、多分こんな気持ち悪いファンだとは思ってないですね(笑)。 クリス:キスしちゃえば良かったのに(笑)。 山口:できませんよ(笑)。逆の立場だったらクリスさんできます? クリス:僕ならしちゃいますね(笑)。 山口:でも「しちゃダメです」って言われてるんですよ。 クリス:あ、言われてるんだ。 山口:そうですよ。それでもできますか? クリス:人によりますね(笑)。
番組恒例★ピンポンボックス
◎歴史上の人物に会えるとしたら誰に会いたい? 山口:卑弥呼!「邪馬台国どこ?」って聞きますね。 クリス:あー、未だ分からないわけですもんね。 山口:それに僕、卑弥呼って実は実在しなかったと思ってるんですよ。卑弥呼には兄がいて、その兄が卑弥呼という架空の人物を作っていろいろやってたんじゃないかなと思ってるんですよ。勝手にそういう浅はかな妄想をしているんで、そこが実際どうなのか会って聞いてみたいですね。
◎長いお休みがもらえたらなにをする? 山口:長いってどのくらいですか? クリス:まあ最低でも1ヶ月。 山口:15日間寝て、15日間ニュージーランドに行きますね。 クリス:それはなぜ? 山口:釣りをしにいきたいんですよ。 クリス:ニュージーランドは結構釣れるんですか? 山口:フライフィッシングのメッカなんですよ。YMOの高橋幸宏さんがフライフィッシングをされてて色々教えていただいてるんで、それでテクニックを磨いてニュージーランドで実践してみたいですね。 クリス:なるほど。じゃあ、休みがあったら釣り復活というわけですね。 山口:そうですね。でも、ひどいんですよ。会社が僕を働かせすぎるんですよ。この5ヶ月で休みがたったの2日しかなかったんですよ(笑)。 クリス:2日!?それはハードですね(笑)。でも今回の放送を聞いて、会社が休みをくれるんじゃないですか(笑)? 山口:ぜひお願いします(笑)。
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