今朝お越しいただいたのは、NPO法人エンジェルサポートセンター 理事長の高橋利之さんです。おはようございます!
Q エンジェルサポートセンター、どのような団体ですか?
東京都を中心に、子どもたちの児童養護施設、里親家庭からの自立を支援するNPO法人。その他、職員研修、調査研究などの事業を行う。メンバー全員が本業を持ちながらボランティアで活動中。
Q 発足のキッカケを教えてください?
創設当時の理事長が1990年代からアメリカで始まった児童の自立支援制度を知り、日本にもこのような取り組みがあると良いと持ち帰ったことがきっかけ。施設職員や社会人、学生などの仲間が集まって2002年にNPO法人を設立し、児童を対象にした自立支援活動を開始。
Q 全国では何名ほどの子どもたちが、施設などで生活をしているんですか?
全国およそ600ヶ所の児童養護施設と、4000世帯の里親、ファミリーホームで、4万人ほどの児童が生活をしている。その施設等から、毎年2000人ほどが18歳で退所、自立をし、多くは高校卒業と同時に一人暮らしを始める。そこで、その子どもたちの支援のために2003年から、自立を控えた高校生を対象にした自立支援プログラムの実施している。
Q その施設から離れる『前』の児童たちの支援されているんですよね?...どんな支援が必要なんでしょうか?
生活スキルの習得や、社会の仕組みの知識、つながりの構築、自信の回復、など。 社会の仕組みなどです。
Q 「自立支援プログラム」具体的にはどのような内容ですか?
プログラムの内容は、専門知識を持った講師が担当し、金銭管理、コミュニケーション、料理、進学、契約、ビジネスマナーなどのテーマで講習を行う。社会の一員として、社会生活への第一歩目を踏み出すきっかけとなり、社会的自立を支援するためのインフラのような機能。
Q 参加する子どもたちは、どのような変化がありましたか?
複数の施設や里親家庭から集まって参加をしていることが、お互いに支え合える関係づくりになっていると思う。参加者同士、また大人の中でコミュニケーションをとる中で、自信をつけていく様子が見られる。
また、プログラムを修了して施設を退所した修了生たちも、翌年以降のプログラムのスタッフとして役割を担ってくれている。当事者ならではの体験を伝えることが、これからの自立を控えた後輩にとっては貴重な自分自身の成長モデルと出会う機会になっています。
Q 大人たちが今、協力できることに、どんなことがありますか?
まずは、知っていただくことが何より。児童養護施設や里親とはどういったものか、そこで暮らす子たちについて知っていただくことで、もしかしたら皆さんの中に新しい支援へと結びつくアイデアが生まれるかもしれません。どのような子にとっても、社会性を身につけて成長していくための機会は、本人のみならず社会全体にとってメリットがあることです。
Q 具体的なイベントなどは、ありますか?
もし児童養護施設等に支援をしたいと思った方は、身近に児童養護施設などがあるか調べてみてほしい。バザーなどの行事が行われているようならぜひ参加を。ボランティアで関わりができるような場合もあります。そのようにして支援が始まることもあると思います。
また11月16日(水)に新宿でエンジェルサポートセンターの活動報告会を行い、これまでの活動を紹介。ご興味がある方はご参加ください。
より詳しい活動内容は、エンジェルサポートセンターのサイトチェックをお願いします。