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林 和男 氏〔委員長〕ぴあ(株) 相談役 Co-founder
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番組検証の鋭さ、深さに定評。J-WAVEのスーパーアドバイザー的存在。
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奥貫 薫 氏〔委員〕女優
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CMやドラマで幅広く活躍中。女優としての光る感性に期待!
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菊間 千乃 氏〔委員〕弁護士
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1972年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒。1995年、フジテレビ入社。司法試験に専念する為フジテレビを退社し、2010年、司法試験合格。現在は弁護士法人松尾綜合法律事務所にて幅広い案件を手掛けている。著書に『私が弁護士になるまで』他。
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佐藤 尚之 氏〔委員〕株式会社ツナグ 代表、株式会社4th 代表、株式会社ファンベースカンパニー CPO、一般社団法人「助けあいジャパン」 代表、復興庁復興推進参与
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1961年、東京都生まれ。コミュニケーション・ディレクターとして多方面で活躍。著書に「明日の広告」「ファンベース」など。
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平野 啓一郎 氏〔委員〕作家
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1975 年、愛知県生まれ。京都大学法学部卒。同大在学中の1998 年、『日蝕』でデビュー。同作が第120 回芥川賞を受賞する。2009 年、『決壊』で2008年度芸術選奨文部科学大臣賞、『ドーン』で第19回Bunkamura ドゥマゴ文学賞を受賞。
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福岡 伸一 氏〔委員〕青山学院大学理工学部 化学・生命科学科教授 分子生物学専攻
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専門分野で論文を発表するかたわら、一般向け著作・翻訳も手がける。
分子生物学者としての鋭い視点で番組を検証
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水野 学 氏〔委員〕クリエイティブディレクター、good design comany 代表、慶應義塾大学特別招聘准教授
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1998年good design company設立。ゼロからのブランドづくりをはじめ、ロゴ制作、商品企画、パッケージデザイン、インテリアデザイン、コンサルティングまでをトータルに手がける。主な著作に『「売る」から「売れる」へ』『センスは知識からはじまる』他。
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- 9月開催・第315回番組審議会報告
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第315回番組審議会の概要は下記の通りです。
1. 日時
2020年9月11日(金)10:00~11:00
2.開催場所
ZOOMによるオンライン会議形式にて実施 (新型コロナ感染防止対策としての措置)
3.委員の出席
委員の総数:7名
出席委員数:6名(書面出席1名)
出席委員:林 和男 委員長 / 奥貫 薫 委員 / 菊間千乃 委員 / 佐藤尚之 委員 / 平野啓一郎 委員 / 水野 学 委員
欠席委員:福岡伸一 委員
局側出席者:代表取締役社長 中岡壮生 / 取締役(編成担当) 神田竜也 / コンテンツマーケティング局長兼編成部長 森田太 / コンテンツマーケティング局 高知尾綾子
事務局:事務局長 久保野 永靖4. 議題
「J-WAVE SELECTION GENERATION TO GENERATION ~STORIES OF OKINAWA~」
2020年 8月9日(日)22:00~22:55 放送回5. 番組内容
初回オンエア日の2019年6月23日は沖縄戦の終結から74 年目の「慰霊の日」でした。令和の時代になっても様々な問題を抱えている沖縄について、改めて考えていくことが必要だと考え、当番組を企画しました。
「次の世代へ語り継ぐ沖縄」をテーマに、戦後アメリカ軍が沖縄に開局したラジオ放送局で日本語アナウンサー第1号となり、終戦直後~アメリカ統治下の沖縄の姿、本土復帰などを身をもって体験し、その様子を伝えてきた川平朝清さんに、息子であり、父と同じ報道する立場の職業を選んだジョン・カビラさんのインタビューという形で伝えました。
番組は、終戦直後の沖縄の様子、沖縄のラジオ局でアナウンサーを務めていた日々、本土復帰の時の沖縄の様子、結婚や息子ジョン・カビラ誕生などの個人的なエピソード、今の沖縄やメディアへの思いなどから構成されており、第57回ギャラクシー賞ラジオ部門大賞受賞を受け、8月9日に再放送いたしました。6. 議事内容
<<放送法に照らしてのご指摘・ご意見>>
放送法に照らしてのご指摘・ご意見はありませんでした。委員の皆様からいただきましたご意見をご紹介します。
- ジョンさんと朝清さん、立場や役割こそ異なるものの放送界で仕事をする同士として互いを尊び認め合い、語り合った見事なファミリーヒストリーでした。朝清さんの91歳という年齢を全く感じさせない洗練された声と語り口に驚きそして穏やかでいながら 確信に満ちた言葉に ただただ感銘し放送を聞きました。
- 冒頭で、川平さんが「こういう機会を与えられるっていうことは夢にも思いませんでした。息子からインタビューを受けて、私のことを語る。と同時にこれは息子に対して伝えたいことを伝える機会を与えてくれたJ-WAVEに感謝します。」とおっしゃっていましたが、まさに、J-WAVEだからこそ実現できた企画であり、それがギャラクシー賞の大賞を受賞されたということは、審議委員という形でJ-WAVEに関わる私にとっても、とても嬉しいことでした。
- カビラさんが、ゲストとしてお父さんである朝清さんを招いているのですが、完璧にゲストとしてちゃんと立ち居振る舞って、言葉遣いしかりですし、インタビューの仕方しかりで、そこに対してお基本的にゲストとして出演しているお父さんが、ところどころで「息子よ」というようなところがこぼれ出てしまうシーンがあって、涙が出ました。ラジオで泣いたのは僕がこれが初めてで、とても感銘を受けました。
- お父さまもジョン・カビラさんも、いろんな感情がある中でもメディア人としてフェアなスタンスを保ったまま、抑えたトーンでゆっくり、しっかり語っていて、あとはディレクション側も、例えばSEやBGMなど過剰な盛り上げをテレビ局だったらしそうなものなんですけれども、そういうのはあまりせず、演出し過ぎず こちら側に、聴く側にちゃんと伝わってくるものや感じ方を任されている気がして、よい番組だったと思います。
- 苦言を少し言うと、番宣CMが要りましたっけ?というぐらい、途中のぶち壊し感がありました。それはしょうがない部分はあるんでしょうけれども、ここまで本編の完成度が高くなっているんであれば、番宣であるならば入れ方があったかなという気はちょっとしました。
- WEBに関しては、日本の記憶として、メディアの責任としてちゃんとしたアーカイブをすべきだなと思いました。音だけじゃなく、ライターでも雇ってでもいいので、実際の写真をちりばめて、そこでちゃんと人々の記憶に、もっともっと日本中にこういったことが広がるような仕組み、そういうアーカイブを残す責任が、メディアとしてあるのではないかなと思いました。これは賞を取る、取らないは別にして、メディアとしてやってもいいことではなかったかなという気はしました。
- トークのテーマをジョン・カビラさんがきちっと設定した後にお2人のお話が始まるので、聴いていてマインドセットしながら、次にこういう話なんだ、その話を聞きたいと思いながら前のめりで聴けるような構成もすごく聴きやすかったです。お話の中に映像が浮かんでくるというのも構成の効果だと思いました。 ジョン・カビラさんがいつもレギュラーの番組で「ピース」とおっしゃることの意味も、今回この番組を聴いたからこそつながる部分があって、心にしみるものがありました。
- 時間を取ってやってほしかったなと思ったのは、メディアへの提言、現在の放送の抱える問題点というところで、最後にお父さまがpublic interest、convenience、welfareというお話をなさったのですけれども、そこをもう少し具体的に聞きたかったです。
今の日本のメディアというのは自由なようで自由じゃない。見えないところの忖度がやっぱりメディアの中にもあるので、そういう中で放送している私たちに対して、何かズバッとお父さまからそれでは駄目だとか、もっとこういうふうにやるべきだとか、放送人としての話をもう少し聞けるとさらにうれしかった。第2弾でぜひ聞かせていただきたいなというように思いました。 - 非常にいい番組だと思いましたし、やっぱり言葉にすごく力があって、いい話はやっぱり、いい素材を余計な調理法で食べる必要がなくてというのとちょっと似ていて、本当に聞くべき内容の話をきちんと聞けば、余計なことをしなくてもちゃんと番組は成立する。もちろんいろんな番組が必要なので、全部こういうテイストでとは思いませんけれども、ラジオをじっくり聴いてすごく胸を打たれるということはどういうことなのかということを、あらためて感じました。
- 戦争経験者の方とか、当時を知る方が亡くなっていってしまって、私たちの世代が聞いたことを、さらにその下の世代に伝えなきゃいけないような状況に来ているので、毎年1回でもいいので、戦争や平和というものを継続的に考えるきっかけとなるようなこうした番組はあったほうがいいのではないでしょうか?
- 1時間では少し足りないかなと思いました。最後のパートのメディア、あるいはラジオの今について感じることやあるべき姿に関して、ぜひ朝清さんにお話ししてほしかったし、あのパートの続きの部分を聴きたかったなという想いがあります。
といった意見が出されました。