2008年02月09日
モノの向こうにヒトがいる
まずタイトルが好き、なのであります。「道具にヒミツあり」。ボールペンやメガネ、ギターや自転車といった身近な道具には、作り手のどんな工夫があるのかを丁寧な取材で描いた一冊。
「ボールペンの球がよく回転するわけ」
「思いもよらないファスナーの使い方」
「ケータイのモデルチェンジを支えるもの」
……と、章立てのタイトルもそそりますなあ。
どんな道具にも作り手がいて、その人たちがどんな工夫、発想をしているかが伝わります。「モノの向こうにヒトがいる」ことを実感。著者の小関さんも元旋盤工。工場封鎖で職を辞した後に作家となり、物作り、職人にこだわる執筆活動を続けている方、のようです。
この本、岩波ジュニア新書なんですが、オトナにも、いやオトナこそ読んで面白いのかもしれません。
『道具にヒミツあり』小関智弘著
[岩波ジュニア新書/819円]
TASK WATANABE| 10:31
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