2008年05月16日
目に青葉、山ホトトギス、素人写真
弊番組でも写真の投稿を募集しておりますが、まさに5月は「写真が撮りたいなあ」とうかうかした気持ちになる季節であります。
ワタシはプロのカメラマンともたくさんお仕事をしてきましたが、プロだから上手に撮るのは、まあ、当たり前。でも、それがいい写真、ぐっとくる写真かどうかは、また別問題だから奥が深い。そこへいくと、素人は下手でも堂々と「オレのいい写真」だけ撮ればいいのであります。素人って素敵。
ですがまあ、最低限の知識やテクニックがあればもっといい。ということでオススメしたいのがこの本。
繁延あづさ『写真の撮り方手帖 〜たいせつなもの、撮ろう』
[毎日コミュニケーションズ/1,733円]
著者の繁延あづささんが、実際に撮った写真を披露しながらカメラのしくみや使い方、フィルムの選び方などを丁寧に、でも簡潔にまとめてくれています。より詳しい玄人級のテクニック本はいくらでもありますが、「たいせつなものを撮る」というテーマから芯のぶれない、日常に必要な最低限のテクニック。そこが大事ね。なにせこちとらシロートだから。
平間至さんなどプロの写真家への取材もあったり、ちょっと上級編としてレフ板や広角レンズの使い方もあったりと、読み物としても楽しい上に、デザインが女性らしくきれい。他のガイドブックを超える魅力を醸し出しております。
実際に「撮る」ための手帖としても使えますが、これ読むと写真を「見る」時の目線が変わるはず。写真を読むチカラがつきます。編集者志望、ライター志望の若人も読んでおくと仕事で困りませんぞ。