2008年07月11日
メシの話に熱心なのはですね
それは別にグルメ・ブロガーの皆さまだけではないのであります。古今東西の文筆家もまた然り。書いてます書いてます。メシと酒と旅とオレ。
『酒と肴と旅の空』池波正太郎 編
[光文社 知恵の森文庫/740円]
食い道楽の先生方の興味滋味魔味涙味のエッセイを池波先生が編纂したエッセイ24本。田中小実昌、太田愛人、金子信雄、山口瞳、丸谷才一、江國滋、壇一雄、吉行淳之介、向田邦子、北杜夫、開高健、阿川弘之……と錚々たるメンバーが食べてる食べてる。もう喰わないと冥利が悪そうに食べてる。誰かのパパも多いな(笑)。以上敬称略。
ワタシは個人的に宇野鴻一郎先生(お世話になりました!)が奄美大島に行った話が好きでした。なんとも我が儘で。ハブ喰ったりパパイヤ喰ったりして文句ばっかり言ってる(笑)。作家っぽいじゃないですか。
巻末で開高健&阿川弘之のお二人による猛烈な食い意地の対談あり。その中でスタインベックの短編「朝めし」に言及しておられます。ベーコンを喰うのです朝飯に。ただそれだけの短編ですよ。文庫で5ページ分。短いんですけど、そこにベーコンとパンとコーヒー。ああ、喰いたい。今喰いたい。七里ガ浜の[bills]行きたーい。
ちなみにこちらに収録されております。
『スタインベック短編集』大久保康雄 訳
[新潮文庫/500円]
こんな短編に、エッセイに、我が儘な食いしん坊たちに出逢うと幸せなココロ持ちになるのはワタシだけでしょうか。