時は1900年。
ある山奥に、貧しいながらも、幸せに暮らす家族がいました。
炭を運びながら、家計を支える、たな次郎。
小さな子供たちの面倒を見る、母親代わりのだい子。
たなじろう
『じゃあ、みんな今日も、行ってくるよ。』
弟たち
『ええ〜お兄ちゃん、今日もいっちゃうの?』
たな
『正月前に蓄えもしなくちゃな』
だい子
『気を付けてね。最近鬼も出るってよく聞くし。』
たな
『大丈夫。俺にはこの鼻があるから。』
だいこ
『お兄ちゃんの鼻は大きいもんね。鼻が大きいことはch』
たな
『うん、じゃあ行ってきます!』
弟たち
『兄ちゃん、言ってらっしゃい!』
たな(・・・はあ。だいこの奴、下ネタ言おうとしてたな。
こんな野山で育ってどこで覚えるんだそんなこと。)
たなじろうが街へ降りると、
瑠之介『おお〜たなじろう〜!』
たな『りゅう!どうしたんだい?』
瑠之介
『また、おいらがこの電球割ったていうんだ〜、
お前の鼻で俺じゃないこと照明してくれよ〜。』
エライザ
『あら、たなちゃん。いやね、この子がまた電球割ったのに、
しらばっくれるから、いま、どやそうとしてたとこなんだよ。』
たな
『任せて。』
たなじろうが、おもむろに電球に鼻を近づけます。
くんくんくんくん・・・・
たな
『・・・エライザおばさん、わかったよ。』
エライザ
『犯人は誰なんだい?』
たな
『犯人は・・・瑠之介です。』
瑠之介
『え?いや違うでしょ?流れ的に!ちょ、うそ。』
たな
『その証拠に、口の中が血だらけだ。』
エライザ
『あら本当だ!あんた、また口の中に入れて食おうとしたのかい!』
瑠之介
『いや鼻関係なくなってるやないかい!』
たな
『また何かあったら、この鼻に任せて!』
瑠之介
『いやなんの役にも立ってないだろ!』
エライザ
『ありがとうね、たなちゃん。これ良かったら!出来立てのナン!』
たな
『ありがとう!おばさん!それじゃ!』
たな
『大変だ・・・すっかり遅くなってしまった・・・』
たなは、一泊してから、翌朝、
家族の待つ家に戻りました。
すると・・・・
「これは・・・・
このにおいは・・・まさか・・・」
家へ戻ると、
兄弟が、圧死寸前でした。
「そして、この強烈な匂い・・・
これは・・・この足のにおいは・・・
鬼(けん)だ。」
鬼は、足のにおいと、
胸板で圧迫して攻撃してきます。
たな
『だい子!だい子!!!』
だい子
『ううう・・・・ううう・・・』
たな
『だいこ!!無事だったか!?・・・だいこ・・・??』
だい子
『ううう・・・ううう。。。。ううう・・・』
鬼(けんや)
『噛みつきなさい!!!!』
だいこ
『うぉおおおおお!!!!』
たな
『やめるんだだい子!!かみつくのは、今じゃないだろ!?』
家族を襲われた、たなじろう。
だい子は無事に人間に戻るのか!?
そして、鬼の目的とは!?
次回、いびつな差し歯
『目覚める、横たわる歯』
来週もお楽しみに!