尾崎世界観のキングスプレイス
6回目のキングスミーティングはゲストに、
flumpoolのボーカル、山村隆太さんが登場しました。
尾崎「うわー、すごいなぁ、間違いじゃないですよね?」
山村「いやいや尾崎先生(笑)」
まずは2人の出会いについて。
山村「もうでも出会って3年ぐらいですか」
尾崎「そうですね、歌のことで悩んでいて
そのきっかけでつながることが出来たんですけど」
山村「そうね。俺が発声障害やったりしたんで
いろんな悩みを相談したりとか情報を共有したりとか」
尾崎「お互いそういう悩みがあって繋がれたっていいことですよね。
なかなかflumpoolとクリープハイプってねぇ…」
山村「逆やと思うで」
尾崎「だからflumpoolのファンは変なチンピラに
絡まれてると思ってるんじゃないかなぁ」
山村「ちょっと仲よかったら親が心配するキャラやな尾崎くんは(笑)
でも尾崎くん喋ると全然印象変わって行くよなぁ」
話題は今年の活動について
尾崎「お互い去年1年大変な期間を過ごして、
相変わらず今年もそのまま続いて、flumpoolはどうですか?」
山村「今全国ツアー去年10月からまわってて、30公演くらい終わったけど、
まぁ延期なったりゴタゴタしてるけど、今のツアーは何やろ…
なんとも言えんよね」
尾崎「見てくれてるお客さんの感じはどう?」
山村「俺もなかなかこう今まで味わったことのない感覚やねんけど、
自分が1曲も歌ってないのに泣き出している人がめっちゃおって、
それだけ人に直接会うってものに対して、
今日ライブに行くっていうことに対しての迷いとか、
いろんなものを背負ってそこに立ってんのかなーって思ってさ」
尾崎「会場に来るまでに、いろんな葛藤があったその全てを
メンバーが出てきてくれることで肯定してもらったような
気持ちになるのかな、お客さんが」
山村「そうなんかな。でもそれはこれまでにもなかったからさ、
それって感動とか、いろんな想いが溢れる涙とは
違うものなんかなっていうのはすごく感じるかな」
尾崎「他のメンバーとはどんな感じ?ライブ後に話すことは変化ある?」
山村「まぁここはバンドであってよかったなっていうのは思うけどね。
今音楽は不要不急って言われるやん。
そん中でやっててええんかなって気持ちにもなったりすんねんけど、
でもそれ1人やとどんどんそういう気持ちになってくけど、
バンドで今音楽届けることってバンドをやること自体が今
心強いことやから、ライブが心強い場所になってほしいなっていう、
そもそもバンドでいること自体心強い、
じゃあ人といることは絶対間違いじゃないっていう、
そこになんか正義を持てている気はするからさ、
今は円陣で手を組んでとかはこれまで遺体にできないけど、
繋がろうとしてる、一緒にやろうとしてる姿っていうのは、
1つこの時代に大事なものを背負ってるんじゃないかなっていう」
Flumpoolの新曲『ディスタンス』について
尾崎「flumpoolは5月26日に新曲『ディスタンス』をリリースしましたね」
山村「ありがとうございます」
尾崎「すごい直球なタイトルだよね。」
山村「カタカナでしっかり行きましたよ。
これほど1年間でよう聞いた言葉はないなって思って」
尾崎「曲もちょっと今までとは違う感じですね」
山村「これ結構バンドの中で揉めたんよね。
俺としてはここまでバンドサウンドなくていいの?っていう
思いがどっちかというとあって」
尾崎「山村くんが反対してた?」
山村「そう。これがカップリングとかアルバム曲ならこれまでもあったし、
バンドの1面としてはいいんだけど、表題曲としては、
今のスタイルを表すものとしてはバンドからかけ離れすぎたと思って。
でもギターの一生としては、
今までのflumpoolをぶっ壊してやりたいみたいな。」
尾崎「でもそれぐらいやってやっと変わったかなってぐらいなのかね。
外から聞いたらね。確かにすごい変わったなとは思うしね。
でも全然何かが損なわれているわけでもないし」
山村「歌詞としてはこの1年のことについて、
物理的な距離は離れても、心の距離は近づいたよねっていう
そういう内容で書いてんねんけど、それをどういう楽曲、アレンジで
出して行くかっていうのに対しては、こういう打ち込みメインの方が
明るさはあるなって思って」
尾崎「確かに打ち込みの方がクリアにセパレートしている感じがあるよね」
山村「そうね、サウンドとしては今の時代にあってるというか、
一生どこまで意図したかわからんけど、湿っぽいものやるよりは
こういう心が明るくなる方がいいんかなって振り切ったんかなって思う
でもあいつそういうこと言語化せんからさ」
尾崎「へーそうなんだ」
山村「あくまで仮説なんですけど(笑)
結構自分の中でも楽しみ半分、ドキドキ感があるシングルかな」
尾崎「それぐらいやれたんならいいなぁ、羨ましいな」
山村「ライブとかどうなんねやろって思う。今。」
尾崎「でも意外と打ち込みの曲やれるよ。
うちも同期の曲あるし、明らかに、
不自然に無い楽器が鳴ってるけど気にしないし
あと歌いやすいんだよね。同期って。
バンドの演奏って歌いづらいんだなって改めて思うよ(笑)」
山村「今だからハイブリット的にできたらいいなって。
生音の良さと、同期のタイトさみたいなところを
合わせたらいいのかなと思うけど」
尾崎「お客さんも聴感上ちょっと変化あっていいと思うし」
山村「あー、確かにね。」
尾崎「あれっ、俺の方がポジティブじゃねぇかこれ?」
山村「(笑)そうね。実はね、尾崎くんの方がポジティブなんよね、会うと」
尾崎「やばいな。恥ずかしいなちょっと(笑)」
山村「意外とね、ちゃんとフォローしてくれる(笑)」
尾崎「やめて!マイナスプロモーションしないで!
俺の場合そっちがマイナスになっちゃうから(笑)」
山村「おもろいね、確かに。逆や(笑)」
山村さんは23日の放送にも来てくれます。
後半もお楽しみに!
尾崎世界観のキングスプレイス
5回目のキングスミーティングはゲストに、
小説家の金原ひとみさんが登場しました。
尾崎「こんなマニアックな話をしても、
リスナーの方には伝わらないと思うんですけど、
文學界新人賞の選考委員に今度からなられるんですね」
金原「はい、参加させてもらうことになりました。」
尾崎「その時のコメントがめちゃめちゃカッコよくて」
金原「(笑)いやいや、何がバズるか分からないものですね。
なんでこんなことが話題になったんだろうって…」
尾崎「何て書いたんでしたっけ?」
金原「小説書けたら送ってね、みたいな感じのことを」
尾崎「あれすごい良かったなー。」
金原「正直言えば、何も言いたくないというか、
読む前に言うべきことは特にないんじゃないかなって」
尾崎「ミュージシャンと小説家の1番の違いかもしれないですね。
何かを評価するっていうことがあんまり無いので」
金原「そうですよね、オーディションとかはあるかもしれないですけど、
デビューを決定するみたいなものはそんなに無さそうですね、音楽は」
尾崎「作家の方は、新人賞を受賞してデビューってことですもんね」
金原「やっぱりそこが1つの登竜門というか、間口になってますね」
尾崎「それでデビューして、キャリアを重ねて、
ゆくゆくは自分が選考委員になるっていう…」
金原「不思議ですね。ついこの間私も応募したような気がしていて」
尾崎「応募します」
金原「いいですいいです(笑)
そんなことしたら尾崎さんとっちゃうんで(笑)」
尾崎「とれないとれない(笑)」
そんな金原さん、よくライブに行っているとのこと。
話は最近のライブ事情について。
尾崎「金原さんも音楽好きで、よくライブに行かれてますよね」
金原「はい、そうですね。
特にコロナ禍に入ってからは、今を逃したら
いつ行けるか分からないって言う気持ちがあって、
後先考えずに気になったものはとりあえず応募するっていう感じで」
尾崎「最近はいけてるんですか?」
金原「はい、割となんかライブハウスの方も気をつけて
対策をしながらって言うことなので、
こちらもあまり気にせずに、歓声出さないとかを
気をつけつつ、楽しませてもらってます」
尾崎「創作にはライブに行ってるとどんな影響があるんですか?」
金原「そうですね、全然違う脳を使うなっていう、
創作している時と音楽に触れている時って。
本を読んでいる時、書いている時と音楽を聴いている時って
いつもとは違うところを活性化させてるみたいな感じがしますね」
尾崎「自分はやってる分、誰かのライブを見てそういう感覚になれないので、
そこはちょっと損ですね」
金原「でも尾崎さんも書いている時と,
ライブをやっている時って全然違いますよね」
尾崎「違いますねー。」
金原「そこの使い分けっていうのはみんな気になってると思いますけど…」
尾崎「どうしてるんでしょうね、
まあライブの時の方が辛いかもしれないですね。
小説はやり直せるし、書いてるところは見せないから
誤魔化せるんですけど、
あとは音楽は本業だから絶対にミスをしてはいけないという感覚です」
金原「文章の方では挑戦とかチャレンジとかが…」
尾崎「ダメでも当たり前だという気持ちでやれるので。
だからある意味お客さんですね。お客さん感覚で…」
金原「いやそんな気持ちでいたらダメですよもう(笑)
芥川賞候補になっておいて何を(笑)」
尾崎「そうか…もう逃げられないか」
金原「もう逃げられないですよ(笑)」
金原さんの新刊『アンソーシャル ディスタンス』。
この本に込めた気持ちとは。
尾崎「作品の中にもライブを楽しみにしていたカップルが出てきますよね。
ああいうのを読んでると、
お客さんってこういう感じでいてくれているのかなと思うし」
金原「そうですね。私自身もコロナになって次から次へと中止になって、
中止っていう連絡が来るたびに『そのために頑張ってきたのに』
っていう気持ちを抱えていたので」
尾崎「それを作品にしたのも早かったですよね」
金原「緊急事態宣言が出るか出ないかぐらいの時に、
これは書き留めておきたいというか、今じゃないと感じられないものが
込められるんじゃないかと思って」
尾崎「当時も『アンソーシャル ディスタンス』っていうタイトルだけで
1人勝ちしてましたもんね」
金原「あの時は私の中でも大きな出来事だったし、
今やりたいこと、好きなことが禁止されている状態で、
それが生活の中心になっている人とかが
どういう思いでいるんだろうっていうのがすごく気になったし、
今こそ書いて置きたいっていう気持ちがありました。」
尾崎「バンドを好きで追いかけてくれている人たちは共感すると思いますね」
金原「自分の大切なもの、好きなものを、
自分とは関係のない所で奪われてしまったっていう人たち、
それでそんなの当たり前だろって世間から抑圧され続けた人たちとか、
やっぱり音楽なんてとか小説なんてとか、不要不急っていう言葉も
出たりとかもして、そういう言葉で傷ついたりした人も
すごく多いと思うので、そういう人たちの息継ぎになるような瞬間を
小説で与えられたらなという気持ちもあって書いた小説なので、
是非読んでいただければと思います!」
音楽に対する思い、ライブに対する思いをたくさん語っていただきました。
金原さん、ありがとうございました!
尾崎世界観のキングスプレイス
4回目のキングスミーティングはゲストに、
石崎ひゅーいさんが登場しました。
尾崎「なんと言っても、石崎さんといえば、この番組ではすっかり、
検便ちょろまかし野郎としてお馴染みの(笑)」
石崎「言っちゃダメなんだって(笑)崎くんと松居くんがラジオで喋ると、
俺がどんどん茶色くなっていく…(笑)」
尾崎「茶色く(笑)」
尾崎さんが気になっていたちょろまかし疑惑も解決し、
話題は音楽の話へ。
尾崎「コロナ禍で音楽に対する考え方は変わりましたか?
あんまり普段音楽の話しないからね。」
石崎「確かにね〜」
尾崎「まあバンドと、ソロっていう違いもあるし」
石崎「最初はなんか、あんまり曲作りもな、って思ってたんだけど、
最近は逆に外にお酒とか飲みにいけない分、
家にいなきゃいけない分、自然と曲作りに集中できるようになって」
尾崎「じゃあ曲は作ってるんだね」
石崎「去年の年末からばーっと作ってる」
尾崎「ライブに関してはどうですか?」
石崎「久しぶりにお客さんたちも待っている状態で
ライブが中止になったりして、
あれが結構申し訳ないなーっていう気持ち。」
尾崎「そうだよね、謝らないでくださいって言ってくれるけど、
やっぱり申し訳ないよね」
石崎「そうそうそう。全然謝っちゃう。
来ようとしてくれていたその時の心にね、謝るってことですよ。」
尾崎「その心が一番かけがえのないものだもんね。」
石崎「本当にそう思います」
尾崎「でも結構弾き語りでずっとツアー回ってたでしょ。
バンドのライブじゃなくてもソロのライブも多かったから」
石崎「そうだね、なんか、怖いね。
そのー、これから良くなっていって増えていった時の一番最初あたりは
手探りするだろうなと思って。」
尾崎「難しいよね。でもお客さんも今50%だったり、
100%の状態ではないから、お互い探り探り、
元に戻っていくのかなというか、
新しくなっていくんだろうなって思うし」
最後に、石崎さんのこれからについて聞きました。
尾崎「どうですか、リリースもあったし、この先」
石崎「でも考えてはいて、ライブのツアーだったりとかは。
だから状況を見てって感じなんですが、
そうも言ってらんない感じになってるし、フェスとかやったりとか、
ロックバンドが矢面に立ってライブをやるんだっていう感じを
作ってくれてるじゃない。だから賛同っていうか、
そういう勢いを止めちゃいけないと思うから。」
石崎さん、有難うございました!