2006年06月20日
【第27回】「築地の朝めし」 福せん
20代の男と朝めしを食う
朝編集部に行くと、一番若い男性スタッフが来ていた。早くから仕事場にくるとは殊勝な心がけ。プロダクト・デザイナーの深澤直人さんの事務所なんか、「早寝早起き」を地で行ってクリエイティブな作品を作っているんだから、朝は早いほうがいいに決まっている。ソトコト編集部は築地にあるんだからなおさら。
そのスタッフを連れて朝めしを食べに場内へ。道すがら、歳を尋ねると今年で23だという。私と30歳も離れている。一般的に、一世代が30年で、三世代で100年、1世紀ということらしいから、私とこの男は完全に世代が異なることになる。
何を食べたいか聞くと、「築地だと肉じゃないですよね、じゃあウナギがいいです」。あまり好きではないものを言い当てるところをみると、私のブログを読んでいないらしい。これは世代ギャップのせいではない。場内に、ウナギ屋だが鶏肉も出す店を思い出し、場内の「福せん」へ。
第27回 ウナギ屋の焼き鳥 「福せん」
この店は、20日に行くと全品20%引きになる。9日と30日にも別のサービスがある。「福せん」というネーミングに引っ掛けている、「ふ・く・さん」。笑っちゃうネ。
焼き鳥定食1200円。今日は20日だから960円
私は迷わず焼き鳥定食を頼む。店内は逆コの地の席配置で、みんな壁に向かって座る。その壁にはメニューと、「週刊プレイボーイ」、「週刊大衆」、「週刊ポスト」。20台前半の若い世代が好きそうな読み物は置いていない。喫茶店じゃないからマンガもない。みんなパラパラとページを繰りながらウナギを食べている。
焼き鳥は、なかなかしっかりとした味。タレは濃い味だが、歯ごたえもよくておいしい。うちの若い男に感想を聞くと「うまいです」。大学出てすぐに、食べ物について薀蓄たれるのはよくない。大いに食べなさい、ということで、焼き鳥を分けてやる。
編集部に戻るや否や、荷物の片づけを命じた。「タダほど高いものはない」、いやいや、若いうちは色々な人にご馳走してもらいなさい。友達とじゃ行かない店に行くのも経験だ。ご馳走する方も、若い人の話がきけてうれしいんだから、遠慮は無用。
福せん
住所:中央区築地5-2-1 6号館
電話:03-3541-6969
営業時間:6:00〜13:00
定休日:休市日(日曜祭日、第2・4水曜日など)