「築地・銀座の昼飯」とは、築地を拠点とする「月刊ソトコト」のグルメで名高い?面々が、絶品と賞する老舗から人知れず隠れた名店まで、築地・銀座界隈の昼飯スポットを紹介し、さらにその店を、「築地に知らぬ店はなし!?」と豪語する小黒一三がコメントするというディープなグルメブログである!
築地から銀座方面へお散歩すると、風情ある建物のガラス戸の向こうで、山と積まれた鶏肉を囲んで黙々と捌き作業をしている光景に遭遇します。これ、一流店や食通に長年の顧客の多い老舗鶏肉店。ならばこの界隈、美味い鳥を食べさせる店があるはずじゃ?
ソトコト編集部一同が昼に夜にお世話になっている『鳥治』は、築地の町に静かに佇む焼き鳥店。昼のメニューは「焼き鳥定食」の一種のみ。冷や奴、葱間3本にさつまあげ1本、特製そぼろご飯(温泉卵のせ)、キャベツのみそ汁で900円也。結構、考え尽くされたパーフェクトなバランスです。
席に着くとまず目の前に置かれる冷奴は半丁くらいある潔さ。上品な口あたり。刻み葱とかつお節はふんわりと。焼き鳥店なのに「豆腐って美味いなあ」としみじみしてしまいます。口の中が冷涼になったところで、串が焼き上がり、ご飯が登場。
じんわりと肉の脂がにじみ出た葱間は塩加減がちょうどよし。鶏肉は地元老舗店の中の老舗、明治35年創業の『宮川食鳥鶏卵』より仕入れているそうです。
毎日手づくりする鳥そぼろは姿も味も美しく、粒が立ったつややかなご飯(秋田こまち)との組み合わせは病み付きになります。温泉卵をくずしながらいただきます。つまり、親子丼。胃腸にいいキャベツのみそ汁をすすって、午後は快調です。
by編集者(30代女性)
●写真キャプション
焼き鳥定食900円。
【店舗情報】
店舗名:鳥治
営業時間:11:30〜13:30、17:30〜22:30
定休日:土日・祝
住所:東京都中央区築地3-8-7
電話番号:03-3542-8029
「ソトコト」編集長 小黒のクツ:
「通い始めて20年以上。
鳥治は間違いなく築地の名店である。
なにがすごいって、焼きが違う。
主人のケンちゃんは、早くも人間国宝の域に達しています。
酔っ払いだから、もしかしたら今がピークかも。
早く行くべし。」