2015年06月16日
様々な思いが詰まった小説と映画は、世界へ。
作家のドリアン助川さんを
お迎えしています。
現在公開中の映画「あん」は、徳江役には、樹木希林さん。
どら焼き屋の店長には、永瀬正敏さん、
常連客の中学生役は、内田伽羅さん、と個性派ぞろいです。
▼映画『あん』オフィシャルサイト
小説が出来た当時、この小説の映画を撮りたい、と
何人かの監督に言われていたそう。
しかし、「聴こえない言葉を撮る」感覚なら、
以前俳優として仕事をした、河瀬直美監督で。
さらに、小説執筆中からのイメージである
樹木希林さんに演じてほしい、というドリアンさんの希望から、
お2人に手紙と小説「あん」を送ったのだとか。
その後、手紙と小説を送った事をきっかけに、
療養所を3人で訪問もされていたそうです。
こうして完成した映画「あん」は、
カンヌ国際映画祭「ある視点部門」での
オープニング・フィルムにもなりました。
受賞は無かったものの、その影響で、アメリカをはじめ、
35カ国以上での上映も決定しています。
「1人で菓子折りをもって療養所行った時には
こんな有り難い事になるなんて思わなかった」と
ドリアン助川さんは、振り返ります。
小説「あん」を執筆する前に、体調を崩し禁酒、
原稿が書けなくなってしまったドリアン助川さん。
すると、甘い物が美味しく歴史がある事に気づき、
甘い物の小説を書こうと、日本菓子専門学校の
通信教育で、洋菓子科を受講!
通信教育とはいえ、実習が180時間もあり、
「餡/どら焼き」も一般教養の試験に入っていたのだとか。
その後、療養所で、自分たちで生活するために
製菓部があったというのを聞いた事で、
「あん」を書こう、と思ったそう。
「あん」の中でのお菓子作りシーンは詳細に、
そしてリアリティがあるものになっているのは、
ドリアン助川さんの製菓の知識によるものなんです!
今夜の選曲 : SECRETS OF THE STARS / THE MILK CARTON KIDS