2015年08月06日
モノクロに追い込んでしまった、広島というイメージ
写真家の石内都さんの2009年の作品「ひろしま」は、
出版社からの依頼で撮影をしたのだとか。
初めて広島に行った石打さんは、原爆ドームを見て、
「あ、可愛い」と思ったそう。
今まで写真などで見た原爆ドームは、
反戦のシンボルとして、煽って撮影されてきました。
「広島、撮れる」と、石打さんはここで確信したそう。
原爆資料館にある遺品を撮影した作品「ひろしま」は、
バンクーバーでも展示をされました。
常に戦時体制のアメリカでは、
遺品の写真を見て、どこかに現実を感じる人が多かったそう。
石内さんの撮影した遺品の洋服たちは、カラフルで、
その洋服の所有者を想像させ、身近に感じます。
最初に遺品の洋服を見た時に、カラフルだし、模様もあり、
自分が着てもおかしくないと思った、と石内さん。
「モノクロに追い込んじゃったんですよね。
被害者といういイメージの中で、"カラーじゃいけない"、
何かが、"がんじがらめのイメージ"だったんです。
だからこれは、私にとって発見だったんです」
今夜の選曲:LUCKY TRAIN~FREIGHT TRAIN~MY GRANDFATHER'S CLOCK
/ YUJI HAMAGUCHI