2016年06月02日
伝統文化は科学を超える!?
沖縄科学技術大学院大学 研究員の
佐二木健一さんが、化学的に分析している
沖縄の伝統の焼き物、”やちむん”。
釉薬の成分や窯の温度で、焼き物の色は全く変わります。
ですが、親方たちは、なぜその釉薬をつけると、
その色になるかは理解していませんでした。
「研究していくと、だんだんと明らかになってきました。
例えば、緑になる釉薬の成分は、銅が入っています。」
沖縄で使用されている緑の釉薬は、他の釉薬とは違い、
銅と亜鉛の合金が入っていました。そのため、
はっきりした緑ではない、淡い優しい緑色になります。
沖縄の”やちむん”は、原料は全て地元のものを使用するため、
地元の色が出るのだとか。
「地元がないと成り立たない焼き物なんです。
だから、親方たちの気持ちの中にも、
地域のみんなで幸せになるという気持ちが強いんです」
窯の温度の秘密も解明されました。
「親方たちは、コバルト(青)は火の前、
緑は棚の真ん中、アメ釉はどこにおいてもいい、
というのが代々伝わっているんです。
実験して化学的に調べてみると、
それぞれ一番綺麗に出る場所が、そこなんです。
伝統文化の凄さに、納得しました」
今夜の選曲:I AIN'T GOT NO HOME IN THIS WORLD ANYMORE
/ RAMBLIN' JACK ELLIOTT