2016年08月02日
伝統こけしと、マトリョーシカに魅せられて。
ポエムグラファー(写真家・詩人)の
沼田元氣さんは、2009年より鎌倉・長谷に
伝統こけしとマトリョーシカの専門店
「コケーシカ鎌倉」をオープンされています。
最初に鎌倉に帰られた理由は、お母様の介護のため。
「何か商売始めようと思った時、
母は、日本人なんですけど、
革命前のロシアで生まれ育ったんです」
お母様がロシアで生活されていた当時、
こけし遊び (現在の人形遊び) の代わりに、
マトリョーシカで遊んでいたそう。
その話で興味を持った沼田さんはロシアへ!
そこで、マトリョーシカの起源が
”日本のこけし”であることを知り、
ますます興味が湧き、専門店をオープンさせたとか。
”こけし”とは、江戸時代より伝承されてきた
東北6県 11系統しかない”伝統こけし”のこと。
「使う木は様々ですが、必ずろくろという機械を使って
作るということと、発祥から、描彩を伝承していることが
条件になっているんですけど。
でもこれは、こけし業界の決まりごとであって、
自由なこけしがあっていい、という考えは、
皆さんお持ちだと思います。」
現在では、お土産こけしや新型こけしなど、様々なこけしがあります。
戦前の昭和15年ごろに、第1次こけしブームがありました。
「こけしは常に廃れる運命にありました。
プラスチックの玩具が出てきて、
こけしが捨てられる羽目になった時、
趣味人のおじさんたちが拾い上げて、研究されて。」
戦争にまた廃れてしまいますが、戦後昭和30~40年代には
お土産品としてこけしが再ブームになっていきます。
「どれだけ愛されているか、というのが
こけしの価値だと思っています。」
今夜の選曲:I GOT A RIGHT TO CRY / MOSE ALLISON