2017年03月08日
地元で愛され守られ続ける、越後の角突きとは?
東京大学 東洋文化研究所の菅豊教授をお迎えしています。
あまり知られていませんが、日本でも闘牛が行われています。
沖縄、徳之島(鹿児島県)、宇和島(愛媛県) 隠岐の島(島根県)、
そして、新潟県小千谷 山古志で行われています。
「本当は最後まで、勝負をつけるんですけど、
この、小千谷 山古志の『越後の角突き』で特徴的なのは、
途中で引き分けにするんです。
一番盛り上がったところで、勢子長が手をあげるんです。」
牛の持ち主は、相手の牛の鼻をとり、勢子(せこ)たちは一斉に
”綱かけ””綱引き”を行って抑制し、引き分けにします。
この『越後の角突き』、5月〜11月まで計7回開催されています。
菅先生は、2007年には闘牛を飼い、”天神”と名付けています。
「この地域の人たちは、闘牛と言わずに、”角突き”というんです。
良い所になったら、離していく。それに対する誇りがあります。
2004年の地震後、1週間後の避難所の総合体育館で、
“角突き、いつ復活させるのか”って話してるんですよ。
家全部潰れてしまっている人たちがほとんどなのに。」
数十頭の牛を救出したり、牛をつなぐ綱を切ってから避難するなど、
地元の方々の努力があったことで、現在も”角突き” が残っています。
今夜の選曲: PAIN IN MY HEART / OTIS REDDING