2017年03月23日
ワイルドな風味を出す甲州ワインが、世界で注目される理由。
発酵デザイナーの小倉ヒラクさんは、東京都出身ですが、
現在では、“菌がよく育つ”という理由から、
山梨県の大菩薩峠の中腹に住まれています。
近くには、ワインの醸造所が多い勝沼があります。
「甲州ワインという、山梨のブドウをつかったワインを
よく飲んでいます。一時は、ヨーロッパみたいなワインを
作ろうという動きがあったんですけど、最近は、地酒にも戻っていて。
あえて、日本酒用の一升瓶に入れていたような素朴なぶどう酒を
今の技術で復活させようという、若い人たちが出てきてます。」
フランスのワインは、優良品種を中心に作りますが、
イタリアは、様々なブドウを使いワインを作る文化があります。
「甲州ワインを作る『甲州葡萄』は、1200~1300年ぐらい前に
ペルシャの方からシルクロードを渡ってやってきた、
今ワインを作っているほとんどの葡萄のルーツで。
でも日本では忘れられて、山梨の山に、
野生化して残っていた、というものなんです。」
山梨葡萄は、ワイン用に品種改良されてきていないため、
ワイルドな味を作り出す事が可能だそう。
そのため近年では、ヨーロッパと比べるのではなく、
新しい価値観を作り出す醸造所も増えているのだとか。
今夜の選曲:LAST TRAIN / ALLEN TOUSSAINT