2017年07月18日
「ネパール大地震での支援活動、熊本地震の支援活動に繋がったネパール人からの恩返しとは?」
アルピニストの野口健さんをお迎えしています。
2015年4月に発生したネパール大地震。
野口さんは当時、現地エベレスト(ヒマラヤ)の
ベースキャンプの入り口で被災されました。
野口さん「僕がちょうどヒマラヤに登っている時に、
81年ぶりの地震が起きました。
平均寿命が50代ぐらいの国なのでみんな地震を
知らないんですよね。耐震っていう概念も
もちろんないので、家なんてどんどん壊れていきます…
当時は、エベレスト(ヒマラヤ)のベースキャンプの
入り口にいたんですけど、震災直後は氷河の一部が
いろんなところで崩壊していました。
それが落ちた衝撃の大きな爆風が
ベースキャンプにも到達しまして、
テントとか全て吹き飛んでいったんです。
破壊力がものすごいので飛行機事故とか思うぐらいでした…
余震もすごくて、登山隊は降りようとするんですけど、
車ぐらいの岩がどんどん上から落ちてくるんですよね…
久しぶりにあれは死ぬかと思いましてたね…」
震災後、野口さんは現地に残り、
精力的に支援活動を行ってきました。
野口さん「しばらく現地に残ったんですよ。
それで何ができるかなぁと思った時に、
みんな家がないのでテントを集めようと。
5月に入ると雨季が始まるんですけど、
標高4000mぐらいのところにあるので、
雨が降るとすごく寒いんですよね。
もちろん避難所もないですし。
それでテントしかないってことになって、
大型テントを集め始めて、ヒマラヤの村々に
届けるという活動をしたんです。」
ネパール大地震から約1年後、熊本地震が発生。
野口さん「最初、熊本はやるつもりなかったんですけど、
そんな時にヒマラヤにいるシェルパ(登山隊)たちから
連絡がきたんです。去年のネパールの時は震災基金を
立ち上げて日本から募金を募って、
テント買ったりとか、家を直すとかしていったんですね。
彼らはそれをよく知っているので、
電話で「今、日本大変なことになっているから、
日本に恩返しがしたい」って日本語で言ってくるんですよ。
それで数万円、彼らからした月収の額を振り込んでくるんです。
もうこれは今回もやるしかないなと思いましてね、熊本の活動も始めたんです。」
今夜の選曲: EXODUS / SKATALITES