2017年07月25日
カウンターカルチャーとして有機農業を営む。その思いと苦悩とは?
編集者で農家の小倉崇さんをお迎えしています。
そもそも小倉さんが農業に目覚めたきっかけは、
出版社時代に行った農業取材だったそうです。
小倉さん「元々のきっかけはというと、
全日空の機内誌で面白い企画を
考えろということだったんですけど、
それで山形県の飯豊町が、農林水産大臣賞を
取っていることを知ったんです。
何で取っていたかというと、美しい農村景観という
部門があって取っていたんですね。
それでそこに通ってみようと思ったんです。
でも何も軸なしに行っても意味がないので、
農家さんの暮らしを軸に1年通って、
見える飯豊町というものを切り取っていこうとしたんです。
自分で田植え体験をさせてもらったのはそこが初めてですね。」
経済的に自立するのが中々厳しいとされる有機農業。
それでも有機農業にこだわる理由があります。
小倉さん「単純に付加価値をつけて、
100円で売れるものを500円で売っても
ビズネスとしてはいいと思うのですが、
多分僕らのベースなっているのが、
カウンターカルチャーなんですね。
お金稼ぎたければ、他の仕事をすればいいので…。
できたら野菜なんて当たり前のものじゃないんですか。
青臭い理想って言われればそれまでなんですけども
当たり前の美味しいものを当たり前の値段で
シェアしたいって気持ちがあるんですね。
でも有機って手は掛かりますし、収量も少ないですし、
この前も出荷直前のほうれん草をヒヨドリに
7,8割食い尽くされちゃったりっていうこともあるので、
中々経済的に厳しいものがあります。」
今夜の選曲:YOU’RE JUST A COUNTRY BOY / ALISON KRAUSS