2017年09月04日
9月26日開催! 史上最大の展示数を誇る「運慶展」について
東京国立博物館 研究員 西木政統さんをお迎えしています。
今月26日から東京国立博物館で開催される
『運慶展』ですが、そもそも運慶という人物は何者?
西木さん「運慶というのは鎌倉時代に活躍した仏師といって
仏像を作る作家のことです。大変天才的な技術を
持つ仏師でして、日本、あるいは世界の中でも最も
有名な彫刻家だと思います。そして実はお坊さんでも
ありまして、中世以降の仏像作家で非常に特殊なんですけど、
お坊さんの資格も持っているんですね。
宗派としては、特定の宗派に所属しますと、他の宗派のお仕事が
やりづらくなりますので、そういうことに関しては偏りはありません。
ただ、運慶や快慶が一緒に仕事をしていたのが、
奈良の興福寺というお寺でした。運慶のお坊さんとしての
肩書きも興福寺の中にあったことは確かで、
興福寺と深い関わりがあったようで、
奈良を中心に仕事をしていたようです。」
今回の開催の『運慶展』は 史上最大の運慶展と
謳われいるのですが、何が史上最大なのでしょう?
西木さん「史上最大と申しますのは、
運慶作とされる仏像が、最も多く揃う展覧会という
意味で申しております。運慶作と仏像と申しますのも
直接サインが残っていたり、同時代の記録が残っていて、
運慶が作ったのがはっきりとわかる仏像と推定される仏像と
合わせて31体と考えるのが今日多いのですが、その中でも
確かに運慶作とわかる仏像が半数以上の19体揃います。
推定作含めると22体の運慶作の仏像が揃う展覧会となります。
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興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」
会期:9月26日(火)ー11月26日(日)
会場:東京国立博物館
休館日:月曜日(10月9日(祝)は開館)
時間:午前9時30分〜午後5時
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今夜の選曲:PYTHAGORAS' TROUSERS / PENGUIN CAFE ORCHESTRA