2017年11月27日
落語に魅せられ世界へ発信する在日フランス人、落語に目覚めたきっかけとは?
今週は落語パフォーマーのシリル・コピーニさんをお迎えしています。
シリルさんは落語家ではなく、「落語パフォーマー」として、
活動されていらっしゃいます。なぜ「落語パフォーマー」という
肩書きにされたのでしょう? この肩書きはシリルさんだけ?
シリルさん「そうですね。落語家は修行された方のことを
言いますね。見習い、前座、二つ目、真打… それでやっと
落語家と言えるんですけど、私は修行をしていないんです。
アマチュア落語家っていう肩書きはあるんですけど、
アマチュアって言葉が入るとなかなか出演料を頂けないんですね。
どうしようかなって思って考えたのが、
「落語パフォーマー」ってのはアリなんじゃないのかなって
思ってこの肩書きで始めたんですね。
シリルさんは南仏生まれ。
よくマンガやアニメに興味を持ち日本に来られる方は
多いですが、シリルさんは最初から日本の古典芸能に
興味はあったのでしょうか?
シリルさん「こう見えても日本近代文学専門なのですが、
要は、二葉亭四迷を研究していたんですね。
言文一致体というのがあるのですが、
書き言葉と話し言葉を融合するという動きの中で、
彼は三遊亭 円朝の怪談 牡丹燈籠にとても
影響を受けていたんです。話し言葉の芸だった落語が
初めて文学になっているんですね、速記技術のおかげで…」
「ずっと四迷が追求していた、話し言葉と書き言葉の
融合について、すごい刺激を受けたと思うんです。
だから、二葉亭四迷のことを調べようと思ったら、
よく出てくるんです。それと同時に落語って
なんなんだろうな〜って思って日本にやってきたのが最初なんです。」
今夜の選曲:SOLEDAD / MANO NEGRA