2017年12月05日
音楽療法の効果とは? 認知症の祖父との実体験について。
今週は、NPO法人Ubdobe 代表理事 岡勇樹さんをお迎えしています。
岡さんが音楽療法を学ばれたのがどういった
きっかけだったのでしょう?
岡さん「僕も知らなくてですね、僕のおじいちゃんが
認知症になったんですけど、そのおじいちゃんに
ある特定の音楽聞かせ続けたら記憶が戻ってきた体験が
あったので、もしかしたら音楽が認知症に作用している
のではないか? って思って調べたら音楽療法ってのがあったんです。
それで当時僕はサラリーマン3年目ぐらいだったので、
もうこれだ!って思って会社を辞めて、音楽療法が
学べる専門学校に入ったんです。」
認知症のおじいさんの記憶が戻ったという
体験談を詳しくお聞かせ頂けますか?
岡さん「じいちゃんはずっと映画が好きで、
アメリカにすごい憧れがあったんですよ。で当時
僕が住んでいたところは西海岸だったので、憧れを
持っていたじいちゃんが遊びにきた時に、
もう泣きながら、ゴールデンゲートブリッジみて
スコットマッケンジーの花のサンフランシスコを
聞いていたんですよ。で、その「花のサンフランシスコ」を
日本に帰ってきてから、日本語に訳してくれとじいちゃん
から頼まれまして、日本語に訳してあげたんですね。
それで何年もの間一緒に歌っていて、下手したら
10年ぐらい一緒に歌っていたんですね。
なので深い記憶に残っていたのかもしれないです。
それで記憶が戻ったっていうその時の反応なんですが、
うちのじいちゃんが本当に重度の認知症で自分のことも
わからなけば、その辺のコップを食べちゃうような
だいぶファンキーな認知症だったんですが、そのじいちゃんに
それこそ、フランクシナトラ聞かせてもプレスリー聞かせても
全く反応しないんですよ。でもスコットマッケンジーの
この曲を聴かせると段々首が乗り始めて口もパクパク
してくるんですね。なんというか目も段々瞳孔みたいのが
戻ってくる感じがしたんですね。で、1回だけ僕のことを
思い出すところまでいったんですよ。僕の兄と妹の名前を
呼んで、「今日は2人はいないのか?」と言ったんですね。
2人を認識しているってことは僕を認識しているという
ことだなと思いまして、その時すごい感動したんですよね。」
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今夜の選曲:SAN FRANCISCO(BE SURE TO WEAR SOME FLOWERS IN YOUR HAIR) / SCOTT MCKENZIE