2018年01月22日
世界各国で学んだ美術作家の多彩な才能のとは?
今週は美術作家の若林雅人さんをお迎えしています。
ロサンゼルスで美術、マドリッドで古典絵画、
ロンドンで彫刻と様々なことを学ばれていますが、
日本で学ばれようと思ったきっかけは?
若林さん「芸大を受験をする前に、大学の先生たちって
どういうことを教えているのかってことを
浪人生する前に調べたんです。すると私の
やりたいことって当時大学では教えていなかったんです。
で、最初アメリカに行ってコンセプチュアルアートを学んだんです。
(コンセプチュアル・アーティストの)河原温氏がもともと好きで…。
で次に原点に戻って古典絵画の
勉強しにマドリッドに行ったんです。
古典絵画っていうのは宗教画で板絵に膠(にかわ)を塗って
その上にさらに、布を貼って白い油絵の具なんかで
書いていったりするんです。絵の具の使い方、油絵の具が
基本でしたけど、プラド美術館で3年ほど学びました。」
「ロンドンに行ったきっかけは、マドリッドに
行った時にどうしても現代美術への関心が忘れられなくて…
その時に北九州の赤松に”CCA Kitakyushu”っていう
日本で唯一の現代美術の研究所があるんですが、
それを立ち上げた”中村 信夫さん”が北九州で
1週間セミナーをやっていたんですね。
それに参加したくて、マドリッドから日本に一回帰ったんです。
その時にセミナーで一緒に教えていた先生で、
”ナイジェルノロフ”さんというパフォーマンスの方が
いらっしゃって、ナイジェルさんから「これから
君は日本でどうするつもりだ?」ってことを聞かれた時に、
私は「ちょっと困っちゃっているんですよね」って答えたんです。
そしたら、「ロンドンの大学院に入れるからおいでよ」って
言って頂いたんですね。でも私はそもそも高校出た後、
大学も行かずにふらふらしていたもんですから、
大学院に入れる資格はないんですよね。そしたらナイジェルさんが
「そんな関係ない、僕が入れるから心配するな!」と言うんです。
で、一回ロンドンに遊びに行ってみたんですね。その中で
“チェルシーアートカレッジ”っていうのがあって、
そこに入りたいって言ったら、面接とA4の紙とちょっと書いたら
特待生で合格しちゃったんですね。」
今夜の選曲:お富さん / 歌:堀越千秋 ギター:逢阪剛