2018年01月31日
著書「テンカウント」から学ぶ、”ボクシング”というスポーツとは?
ノンフィクションライターの黒井克行さんをお迎えしています。
黒井さんの著書「テンカウント」に
ついて教えて頂けますか?
黒井さん「ちょうどこの本を書くきっかけに
なったのが、実兄がプロボクサーだったんですね。
それで不幸なことにリングの上で亡くなることに
なるんですが、それがきっかけになりまして、
兄貴が入り込んだボクシングの世界ってどんな世界
だったのだろうって思ったのが最初なんです。
以降、兄貴のトレーナーだった方をずっと追いかけて
一説の本にしたのが、「テンカウント」なんです。
大学では「テンカウント」を参考文献に、
ジャーナリズム論を教えられているそうですが?
黒井さん「そうなんです。ある女子学生は、
「なんでよりによって血を流すボクシングなの?」
「殴り合って何が面白いの?」と聞いてきました。
(でもこの本を読んで貰って)自分の本をこういう風に
言うのは大変恐縮なんですが、「心を打たれました!」
「いい本をありがとう!」と言ってもらいました。
どこに彼女、彼らが打たれたかと言いますと…
もしかするとボクシングをやった人にしかわからない
世界かもしれませんが、この本の主人公が言うんです。
“ボクシングは紳士のスポーツである” と。
紳士のスポーツでなければ、ただの喧嘩であって殺し合い
でしかないと。そういうフェアな気持ちでやるということが、
ボクシングの大前提であるということなんですね。」
今夜の選曲:UP ON THE ROOF / BOYZ Ⅱ MEN