2018年04月04日
建築家を目指したきっかけとは? 隈研吾流、建築哲学について。
今週は建築家の隈研吾さんをお迎えしています。
隈さんが建築家を目指したきっかけというのが
1964年の東京オリンピックだとお聞きしましたが、
その時のエピソードなどあれば教えてください。
隈さん「元々 猫が好きだったので、(子どもの頃は)獣医に
なりたかったんです。でも小学校4年生の時、
1964年東京オリンピックの年に、
うちの親父が代々木の丹下健三が設計した体育館、
あそこに連れて行かれて、ぶっ飛んだんです。
「こんなカッコイイ建物見たことない!」ってね。
そして中入ると、天から降りてくる光が
キラキラしていてすごかったんです。
「こういうの誰が作るの?」って聞いたら、
建築家って仕事があるんだ、でこれは丹下健三っていう
すごい人が作ったんだって教えてもらったんです。
それでその時から獣医はやめて建築家になろう!って
決めちゃったんです。」
建築に対する隈さんの考え方について教えてください。
隈さん「作品を残そうとするとどうしても
硬くなりすぎてしまうんです。そうすると妥協しないぞ俺は!
ってなっちゃう(笑) そういう人もよくいるんですが…
妥協しない建築家が作ったものって見ているこっちも
息が詰まってきちゃうんです。なので僕は、
面白いものをみんなで作っていこうぜ。
妥協もどんどんしちゃおうぜっていう方向で、
作っていくと段々と楽しいものが出来てくるんです。
作品意識ではなくて建築のプロセスを楽しむ、
そこでうまく行かなかったらまた次頑張ろうぜってことに
することで建築を一個の流れとして考えているんです。
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展覧会『くまのものー隈研吾とささやく物質、かたる物質』
会期:2018 年3月3日(土)- 5月6日(日)
会場:東京駅丸の内駅舎 東京ステーションギャラリー
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今夜の選曲:SOMEWHERE NEW / INARA GEORGE