2018年05月23日
“直刀” “湾刀” とは? 刀の歴史について伺います。
今週は日本刀文化振興協会・特別研究員の
生田享子さんをお迎えしています。
刀はいつ頃から、日本文化に登場した?
生田さん「日本に最初入ってきた時には、直刀という
まっすぐな刀でした。最初は中国から伝来したものが、
そもそものスタートだと思います。それが平安時代末ごろに
なるにつれて日本の中で貴族から武士が台頭してきます。
当時戦う時には、馬に乗って戦うのですが、
こうした場合には、“直刀”よりも湾曲した“湾刀”の方が
切りやすかったです。それでだんだんと“直刀”から
みなさんの思い浮かべるような日本刀、湾曲した形へと
変わっていきました。」
刀の反りが上なのはいつの時代のこと?
生田さん「鎌倉時代以降、馬に乗って戦うことに
なりましたので、腰からさげる。これを“佩く”という
ふうに言うのですが、この時代の刀は“太刀”
というように言われています。どうして、
刃を下に向けて湾曲させているかというと、
馬に乗っていますので、左手は手綱を持っています。
なので片手で(刀を)抜かなければなりません。
直刀だと抜きにくいくですし、相手は鎧を着ていますので
切る時には脇の下を狙います。そうなると下から切り上げないと
切ることはできませんので、刃を下にしてぶら下げていた
ということになるんです。」
収録時、お持ち頂いた刀装具
今夜の選曲:SIMPLY IRRESISITIBLE / ROBERT PALMER