2020年05月21日
大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した「堤清二『最後の肉声』」その取材の裏側とは?
ノンフィクション作家・児玉博さんをゲストにお迎えしています。
▷最新著書『起業家の勇気 USEN宇野康秀とベンチャーの興亡』
※今回はリモートでのご出演になります。
児玉さんは2016年に月刊文藝春秋で連載した『堤清二 最後の肉声」で
大宅壮一ノンフィクション賞を受賞され、後に加筆し単行本化されたのが
『堤清二 罪と業 最後の「告白」』です。
児玉「壮絶な話で、堤さんがインタビューは最初に
『児玉さん、1回1時間だけ貴方にあげるよ』というところで始まって。
清二さんの中でどういう心持ちの変化があったのか分からないんですけれども、
結局インタビューの回数が7回になり15時間近くになったんですね。
その中で語る堤家の恥部まで全部明らかに話していただきました。
その意味では、息のかかるところで話が聞けたのは本当に幸せな体験で、
身内の人に聞くと、1人の人に7回も会うことなんてなかった、と。
僕は毎回、インタビューが終わるたびに『児玉さん、もう一度やりましょう』
という言葉を聞くたびに嬉しくてたまりませんでした。
でも、なんで会ってくれるんですか?って聞いたら『じゃあ、会わない』って
言われると思って最後まで聞けなかったんですけどね…笑」
小黒「日本のノンフィクション作家の仕事ぶりを見ているとみんなチームで
やっているんですけど、児玉さんは何人くらいでやってるんですか?」
児玉「自分はもう1から10まで1人でやってます」
小黒「そうだよね?それがすごいなと驚いたのね。
それと、誰とは言わないけど、会って気に入らない人のこと、
徹底的に嫌な奴に書いてるよね!
それを皆さん探すだけでも面白いなと、正直な作家だと思います」
今夜の選曲… IF NOT FOR YOU / BOB DYLAN