2020年05月12日
二枚の紙から発想した、巨大なバリアフリーセンター
向日葵設計・代表で建築家の新田知生さんをお迎えしています。
※電話でのご出演になります。
小黒「新田さん、今年中国の深センの国際コンペに参加されて、
上位3社に残ったと聞いたんですが、これはどんなコンペだったんですか?
新田「13万平米という巨大な障害者福祉施設のコンペです。
障害者のリハビリや生活だけでなくて、
補助となる様なものを研究開発したり、
その企業をサポートするというものです。」
【深セン創新創業障がい者福祉センター】
小黒「中国でのこういう国際コンペというのは初めてなんじゃないですか?」
新田「おそらく、世界的にも例がないものだと思うんですけど。
中国ではバリアフリーとかが遅れていると言われていたり、
障害者への対応があまり考慮されてない社会らしいんです。
深センという何か新しいことをやりたいという場所、そこでこう
もっと今の時代バリアフリーとかについて考えるべきなんじゃないかと
いうことで始まったみたいです」
小黒「今回も新田さんのコンセプトである紙一枚からできてるんですか?」
新田「自分でもどういう方向性に行くか分からない中で、今回は二枚の紙が
ダブルスパイラルで重なっているという構成の施設を提案しました。
コンペの要項に障害者と健常者を融合させて何か新しいものを作るという
テーマがあったんですけど、単純に同じ場所にいるというだけじゃなく、
設計者として空間で仕掛けを作ることができないかと思ったんです。
今回は二つのゾーンがあったんですけど、障害者の多いリハビリテーションゾーン、
と健常者の多いイノベーションゾーン。
この空間をダブルスパイラルで重ねるという提案をしたんです。
それぞれが重なって行き来ができるとか、お互いに見合えるとか、
そうしたことで新しい何か関係性ができると思ったんです。」
【深セン創新創業障がい者福祉センター】
今夜の選曲… GET IT UP FOR LOVE / BEN E.KING