2020年08月25日
出会いと事故が生んだ「絵を描くきっかけ」とは?
大宮エリーさんをお迎えしています。
――大宮さんは、2012年から現代アーティスト
としてのキャリアをスタートしてますが、
そもそも、絵を描くようになったきっかけは?
大宮さん「本当は、ドキュメンタリーを見て、
砂漠に木を植える仕事がしたいと言っていた
らしいんですが、父が倒れてしまって…
それで、セーブザお父さん…みたいになって
進学を薬学部に変更しました。
でも結局、動物実験ができなくて、
それで学部を辞めて、就職活動をして
33社も落ちちゃって、34社目に
拾ってくれたのが広告会社だったんです。
コピーライターになって、私はどこに
行っちゃうんだろうと、思ってたら
結局7年後に会社や組織が合わないって
部長に言われて…」
大宮さん「絵を描くきっかけになったのは、
2012年に初めて絵を描き始めましたが、
自分の意思ではなく“事故”だったんですよ。
ベネッセの福武会長が、モンブラン国際賞を
受賞された時に、ライブペインティングをする人が
急遽これなくなってしまって…それで描いてくれませんか?
と言われたんです。
絵はやってないし描いたこともない…と言ったんですが、
それでも構わないと。
それで、その時、会場に着物を来て行ったら、
安藤忠雄さんがいて、どうしたらいいと思いますか?
と聞いたら…
『そうやなぁ、これはもう飲むしかないでぇ』と。
普通に飲んでも面白くないから、赤ワインの
ボトルをラッパ飲みしながら絵を描いたら、
終わった後に福武会長が『この絵は素晴らしい…
欲しい』と言っていただいて、納品しました。
サインして、と言われて、福武さんへ、
って書いちゃって『手紙じゃないんだから』
って突っ込まれましたけど。
でも本当に福武会長と、モンブラン国際賞の方と、
安藤忠雄さんが
『飲んだらいいじゃん』と言ってくれたのが、
画家になったきっかけですね。」
今夜の選曲… 波間にて / 原田郁子