2020年11月16日
写真集「Blue Forest」と写真にこだわる姿勢について伺います。
フォトグラファー・杏橋幹彦さんをゲストにお迎えしています。
ーー杏橋さんの写真集「Blue Forest」を
お持ちいただきました。
杏橋さん「フィジーとサモア、南太平洋の島々を
渡り歩いて撮ったものが網羅されています。
京都の印刷所で手製本で丹精込めて作りました。」
ーー杏橋さんは海の中、というよりも
波の中の写真をこだわって撮影されています。
撮影は酸素ボンベや、ストロボなどの機材を使わないそうです
杏橋さん「2001年に変身しました。
それまでは酸素ボンベで魚を追いかけたり、
人や景色を撮ったりしてきました。
そういう経験があるからこそ、
人間は海に対して簡単な道具で行くことが、
礼儀かなと思っていき始めたんです。」
ーーカメラはいつ頃から興味をもたれたんですか?
杏橋さん「カメラは家に転がっていたので、
トラック野郎とかスーパーカー撮っていたんですが、
本当にやり始めたのは24歳くらいの時です。
オーストラリアに行く時に父親から
『カメラ持っていけば』という一言で
始めたんです。
一ノ瀬泰造さんとか、ユージン・スミスとか、
戦争の写真のドキュメンタリーを読んでいたので、
いつか海の中に行きたいなと思って
今ようやく波にたどり着きました。
やっぱり命がけで行くのは戦場カメラマンと
一緒かなと思っています。
僕はファインダー見ないんです。
両目で見て、勘で押すので。
人間臭さを写真に入れたくないんです。
何かを感じた瞬間に押す……
僕の場合、胸でハッと思ったら
人差し指で押すような感覚ですね。」
今夜の選曲… DARY / OMAR SOSA & SECKOU KEITA