2021年02月08日
70年以上の技術と信頼で、義肢装具の製造と販売を手がける小原工業。 その会社のあゆみとこれからについてたっぷり伺います。
株式会社小原工業代表取締役社長、秋山七奈子さんをお迎えしています。
※リモートでのご出演です。
ーー小原工業は、義肢装具メーカーということで、
義手や義足となる材料、パーツの製造・販売をされています。
秋山さん「そもそも義手や義足は、一般のユーザーの方は
整形外科へ行ってドクターの処方箋をもらいます。
それをもとに、義肢装具師が制作することになります。
その為の材料を、我々で納品させていただいています。」
ーー小原工業の創業は1946年。70年以上も
続く会社の創業のきっかけを伺いました。
秋山さん「創業者である祖父が戦争を経験していまして、
傷痍軍人の方々を目の当たりにして、
彼らのために義足を用意しようと思ったんです。
ですが、材料のない時代だったので、
早稲田大学の英語学科の出身だった祖父は、
ドイツやアメリカに手紙を書いて
優れた材料を集めて義手や義足を広めていきました。」
ーー小原工業では、創業当時から日本ならではの作り方
「鍛造(たんぞう)」をされているそうですが?
秋山さん「鉄を熱して叩いて鍛えて
伸ばして、形にしていく…それが鍛造です。」
小黒「あの、よく義手や義足って木造の
イメージがあるんですが、木造の部分に
鋼のパーツが付いているということですか?」
秋山さん「昔は木で作られた木足というものが
よく使われていました。その木足に筋金の
パーツをつけて使っていました。」
小黒「とてもデリケートなものなので、
使っているうちに調整とかもされるんでしょうか?」
秋山さん「一人一人のものなので、毎回、
調整を繰り返しています。留め具のところは
しっかり固定しつつ、筋金の真っ直ぐな部分は、
義肢装具師が二次加工をしやすいように
鍛造を採用しています。」
今夜の選曲… GLASS ONION / BEATLES