2021年04月19日
東京農業大学・江口学長に「農学」について伺います。
今週のゲストは東京農業大学学長・江口文陽さんです。
※リモートでのご出演になります。
ーーまずは江口さんがこの4月から
学長を務める、東京農業大学について
伺いました。
江口さん「私立大学で日本の農学としては
一番古い大学になります」
小黒「仰られた『農学』という学問……
それが、どんなものかご説明いただけますか?」
江口さん「『農学』というのは、
まず社会科学、自然科学という部分が
基本になりますが、重要な部分は、
私たちの身近なところの学問である
ということです。
食べること、住むこと、物を着ること…
そういう全てのことを学ぶ学問です。」
小黒「生活に密着している学問を
学ぶ場所であると?」
江口さん「そうですね。それが農学の
魅力であると思います。
SDGsなどの世界の開発目標や研究目標を
昔からフォローしてきた大学であるといえます。」
小黒「僕が大学を卒業した頃、
東京農大の学生は渋谷でいっぱい
飲んでて、酒屋の倅がすごく多いな
と思っていたのですが、僕の感覚は
間違っていませんか?」
江口さん「そうですね。
小黒さんの学生時代というと、
東京農大では造り酒屋の後継が
8割方いらっしゃったと思います。
現在は少し減って、55%〜60%くらいの
蔵元の子弟が醸造化学科に
入ってきていただいていると
言えるのではないでしょうか。」
小黒「55%でも、日本の酒造りを
支えている人材を育てていると…。
経済についての勉強も教えているんですか?」
江口さん「東京農大の中には3つの
キャンパスがありまして、それぞれ
作ったものをどうやって売っていくかを
学べる経済学を教えています。
農業経済がなければ、農産物を
日本国内、あるいは世界に発信する、
移送することができませんから
その辺りもしっかり勉強している
学科がございます。」
小黒「1ヶ月くらい前に、
世界大学ランキングがイギリスで
出されていました。
日本では東北大学が東大や京大よりも
上でした。あのランキングの中には
東京農大は入っていたんですか?」
江口さん「そうですね。
世界の大学の中では1000番程度の
中に入っております。
私は高校生や、社会にもいろいろな
尺度で認めてもらうことにおいては、
学長として東京農大は世界に名だたる
大学でトップであると自負しながら、
教育研究に従事していきたいと
思います。」