2021年05月10日

第一次羽田闘争でのある1人の青年の死、そしてそれを取り巻く人々を描いた最新作「きみが死んだあとで」とは?

映画監督・代島治彦さんをお迎えしています。

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※リモートでのご出演です。

代島さんが監督した映画
「きみが死んだあとで」が
ユーロスペースで上映中です。
http://www.eurospace.co.jp
この映画について伺いました。

小黒「すごいよね。3時間20分の
長編ドキュメンタリー作品。
時間に関してはどう思って
お作りになったんですか?」
代島さん「僕も映画の一番適度な
商品としての長さは
知っているんですけど
もうこれ以上切れない、
という感じでした。」
小黒「私もずっと見ちゃいましたね。
学生運動をやった人たちの
熱いドキュメンタリーとしても
見れますが、僕にとっては
1人の人間が人生の終盤に
向かって自分の青春の衝動で
動いた事をどうやって総括
しているのかを、それぞれ
違う思いで語ってくれるのが
面白かったですね。」
代島さん「ちょうどあの僕は1958年
生まれで、団塊世代よりも10歳下です。
逆に言えば、希望も絶望も全部
あの世代に見てきた世代なんです。
小黒さんのいうように、死ぬ前に
総括してくれよ!という思いで
作った部分もあります。」

代島さん「この映画は1967年の
10月8日、ベトナム反戦を唱えて
首相が南ベトナムに訪問するのを
阻止する闘争を羽田空港に通じる
橋の上でやったんです。
そこで、当時18歳の若者が
機動隊に頭を殴られて死んで
しまったと言われているんです。
そして、その若者の兄や友達、
先輩をインタビューで取材しました。
彼の死以降、それが号砲となる
様にその後の学生運動が
どんどん盛り上がっていきます。
ただ、東京大学の安田講堂の
決戦を境に雲行きが怪しく
なっていき、浅間山荘事件などへ
つながっていく…。
70年代に希望を持って始まった、
彼らの闘争が絶望の淵に立たされる
ようになっていくまでを、
1人の死者を中心に描いていく
ドキュメンタリーになっています。」

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映画「きみが死んだあとで」 HP
http://kimiga-sinda-atode.com
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今夜の選曲…THE ROLLING STONES / JUMPIN’ JACK FLASH

staff| 21:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

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