2021年05月20日
地元・清澄白河で感じた「下町と文化」について伺います。
カメラマンの矢口信男さんをお迎えしています。
※リモートでのご出演です。
ーー今、拠点となっているのは清澄白河。
幼少から下町を見てきた名カメラマン
の目に、その変化はどう映っているの
でしょうか?
矢口さん「東京の中ではあまり
変わっていない方だと思いますが、
やっぱりバブルの時代に仲間が
土地を売ってしまってビルが多く
なりましたよね。
煙草屋の息子がビルの最上階に
住んでいるとか…お金持っていない
人間が土地売った瞬間に金持ちに
なりますから。」
小黒「地元では日常的に何かを
撮ったりしているんですか?」
矢口さん「下町で自分が率先して
何かを撮るというのはないんです
が、近所に商店街があって仲間も
多いのでお店や料理を撮ってよ、
と言われてお手伝いしていますね。
近所の人は世界遺産のカメラマン
だなんて誰も思っていませんから笑」
小黒「清澄白河もずいぶん素敵な
中華料理屋とか、飲食店のレベルも
上がったんじゃないですか?」
矢口さん「そうなんですよ。
やっぱり下町に外の血が入ってくると
化学反応で中国の方がいらしゃって、
中華料理は美味しくなるし。
あと、ブルーボトルさんという
カフェが入ってきたことで、
周りにカフェが増えましたね。」
小黒「清澄白河には現代美術館が
あるので周りにギャラリーが
できるかなと思ったけど、
まだポツンポツンですね。」
矢口さん「そうなんですよ。
そこはやっぱり下町のいいところと
悪いところなんですけど、
新しいものを受け入れる土壌が
少ない。カフェによって
ギャラリーも増えましたけど、
美術館の増え方は都心部と比べると
やっぱり遅いですよね。
ただ、流れは間違いなく文化的な
匂いを感じていますね。」
今夜の選曲…ERDAYDIDDER ERDIDDAR / BIBIO