2021年06月16日
日本のメディアの情報量と批判する力
国際基督教大学・特別招聘教授、吉川元偉さんをお迎えしています。
※リモートでのご出演です。
小黒「学生諸君に日本のメディアが
取り上げている範囲が非常に狭いと
吉川さんはおっしゃられていますが、
日本のメディアについて思っていることを
教えて下さい。」
吉川「第一に情報の量が足りない。
そのニュースに関して、なぜこうしたことが
起こっているか、それについての甲乙…
賛成反対いろんな意見があるはずなので、
情報量が必要なはずなのです。
例えばニューヨークタイムズと
日本の五大紙を比べると
10:1くらい違うんじゃないかな。
それとテレビのニュース。
日本では1分でしょう?
3分なんて長いニュースはまず
見ない。それくらい情報量が違うんです。
それから、みんなが聞いて気持ちよくなる
ニュースを出す。
日本がこんなにひどいことを言われています
とかはわきに置いておく。
みんなが読みたいものしか読まないわけなので、
批判する力というものがつかないのでは
ないかと思っています。」
吉川さん「私は学生にニュースはBBCが
いいと言っています。
ただで全部見れるし、とてもいい分析が
読める。そして、ディベート力が大事だと。
どんな問題にも賛成反対がある。
例えば、コロナのワクチンの特許権を
放棄するとバイデンが言い出しました。
日本にとって放棄するのがいいのか、
悪いのか、両方の立場で考えてみる。
それぞれ議論をしているんです。
自分の考えというのは、そうした
議論を経たうえで出てくるものに
なっているんです。
そうした批判的なものの見方を
持ってほしいですね。」