2021年07月05日
新刊「炭酸ボーイ」の舞台・宮古島のお話と炭酸のお話、伺います
作家の吉村喜彦さんをお迎えしています。
ーー吉村さんの新刊「炭酸ボーイ」が
角川文庫から発売されました。
沖縄の宮古島で、突如湧き出した
天然炭酸水を巡る騒動を描いた
書下ろしの小説になっています。
小黒:君は本当に南の海とか、
音楽はレゲエが好きで…
貴方の好きな場所が
この作品の舞台になっているよね。
吉村さん:最初から宮古島には
すごく親近感がありました。
その前…沖縄に30年以上
通い続けていたんですが宮古島に
行った時ぺったんこで風がすごく
吹いていて、光が強くて…
そういう所が宮古島に強く
惹かれた理由かなと思っています。
宮古島って一番原初的なものが
残っているんです。
例えば、発音でもパ行…Pの音が
残っていたりする。
ありがとう、という言葉は宮古島では
”タンディカタンディ”と言います。
沖縄本島では”にふぇーでーびる”
というから、単語自体が全く違います。
小黒:あと、この「炭酸ボーイ」という
タイトルだけど炭酸がこんなに流行ると
思わなかったね。
今は炭酸水とか飲んでるんでしょ?
吉村さん:実は谷崎潤一郎も執筆中に
ウィルキンソン炭酸をずっと飲んでいた
らしいんですよ。
他にも芥川龍之介も好きだったらしくて
炭酸水というのがハイカラだと思って
いたらしいですよ。
しかもインテリジェンスの高い人は
甘いものよりああしたものの方が
かっこいいと思っていたらしいですね。
今夜の選曲… BEAUTY & THE BEAST / BLACK WAX