2021年07月12日
坂倉さんが考える「ウェルビーイングの概念」とは?
東京都市大学・准教授、坂倉杏介さんをお迎えしています。
※リモートでのご出演です。
ーー坂倉先生は1972年東京生まれ。
慶應義塾大学文学部を卒業後に
凸版印刷勤務。
慶應義塾大学グローバルセキュリティ
研究所特任講師を経て、2015年より
東京都市大学都市生活学部の准教授として
コミュニティマネジメントや
ウェルビーイング論を専門とし、
地域や組織のコミュニティ形成の手法を
実践的に研究されていらっしゃいます。
ウェルビーイングとは体も心も
健康であるという状態を表す言葉ですが、
健康とはまた違う概念です。
坂倉さん:健康というのが身体的に
病気がない、良好な状態であると、
体の状態を表すのに比べて、
ウェルビーイングはもう少し人間の
全体的な心の状態も含めて
いい状態はどういうものなのかを
研究した概念になっています。
ウェルビーイングなサービスだったり、
そうした状態だったりを考えるのに
「I=自分ごと」
「We=他者や社会との関わり」
「Universe=世界とのつながり」
という3つの領域にまたがると
考えていて、自分から同心円上に
広がる色々な領域とのつながりが
自分のウェルビーイングを作っていく…
そういう研究をやってきました。
小黒:このコロナ禍でウェルビーイングは
下がったんですか?
坂倉さん:そうですね。社会全体は
下がっているんじゃないかなと
思っています。
ウェルビーイングを構成する要因の
中で他者との関係性…エンパシーとか
思いやりとかがすごく大きい要素です。
このコロナ禍になって人と直接会う
のが難しくなって目の前の人の
苦しみや喜びを自分のことのように
感じることがすごく
減っているんですよね。
そういうことがごっそり抜けてしまって
生きづらさを感じている人が
多いんじゃないかなと思います。
今夜の選曲…AFRO BLUE / SAM GENDEL