2021年07月14日
人と地域をつなぐ事業とウェルビーイングの数値化というお話。
東京都市大学・准教授、坂倉杏介さんをお迎えしています。
※リモートでのご出演です。
吉村さん:山形県置賜地方で
「人と地域をつなぐ事業」を
行っています。
街で活躍する人同士を繋げていく
というテーマで始まった事業です。
結果的に集まった人は20代、30代
40代…男性よりも女性の方が
多かったです。
普通、まちづくりの研修やリーダー
養成というのは目的を決めて
活動する人を育てるものが
多いんですが「人と地域をつなぐ事業」
は、本当にこの地域でどうやって
生きていきたいんですか?と
話すところから始まりました。
実はその地域には街づくりに
関心があって積極的に活動したい
という人ばかりじゃなくて、
実はお嫁に来て子育てしながら
地域に住んでいるんだけど、
東京にいた時に比べて
友達も少ないし、自分の役割が
お母さんとかお嫁さんと
閉じてしまってそれだけで
よかったのかと感じている……
そんな人が潜在的に多いんです。
そういう人たちが、
少し家の外に出て地域の色々な
立場の人と話をしていく中で
何故自分がここに住んでいくのか…
そして、これからこの地域で
どんなふうに生きていくのかを
考えて一歩を踏み出していく。
そういう街づくりがあっても
いいよねということで
やっています。
小黒:日本全国に拠点ができた
ことでウェルビーイング度が
上がったのかどうか…そういう
ものは数値的に残していたり
するんですか?
坂倉さん:ウェルビーイングを
測るのはその人がどういう風に
実感しているのかというのを
聞いていくのが一般的です。
徳島県の神山町では町役場が
町営の集合住宅を作っています。
その調査のプロジェクトで
わかったのはその地区全体の
街の人と、集合住宅の
プロジェクトに関わっている
街の人、そこに引っ越して来た
人にアンケートをして
その結果から分かったのは、
地域の未来のために、自分の
仕事や活動がつながっているか
どうか。それがつながっている
と感じている人の方が
ウェルビーイングの度合いが
高かったんです。
街の中で単にお客さんとして
誰かが作ってくれている街で
楽しく暮らすよりかは、
自分の地域が将来も豊かに
なっていくために自分が何か
活動できているという方が
ウェルビーイングは高くなる
という面白い結果が出ました。
今日の選曲… IN A SENTIMENTAL MOOD / SAM GENDEL