2021年09月30日

【Podcasting 第754回】水谷伸吉さん

今回のポッドキャスティングは、
9月27日~9月30日放送分、
一般社団法人more trees事務局長・水谷伸吉さんです。

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2021年09月28日

森林保全を行う「more treesの森」の活動について伺います。

今週のゲストは、一般社団法人more trees事務局長
水谷伸吉さんをお迎えしています。 
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※リモートでのご出演となります。

ーーmore treesの活動に、森林保全を行う
「more treesの森」があります。   
第一号は2007年11月からスタートした
高知県の梼原町です。 

水谷さん:梼原町を皮切りに国内では
合計16箇所。海外ではフィリピンと
インドネシアの2箇所…合計18箇所で
活動を続けています。

小黒:梼原町では、隈研吾さんが設計を
手掛けた「梼原町総合庁舎」がすごい立派ですね?

水谷さん:まさに隈さんが町役場である
総合庁舎を手掛けたのを皮切りに、
他にも町内に隈さんが設計した
木造建築群が建てられています。
コロナ前では海外からも建築ファンが
梼原町を訪れていたと言います。

小黒:ここで改めて梼原町について
説明していただけますか?

水谷さん:坂本龍馬が土佐藩を脱藩した際の
最後の町ということなんです。
高知空港、松山空港からも2時間くらい
かかってしまう山深い場所です。

ーー一番新しい「more treesの森」は、
国内16カ所目となる奈良県天川村です。

水谷さん:今年に入ってから新たに
森林協定を結んで森づくりを始めています。
天川村の中には洞川(どろかわ)温泉という
温泉街があり、その一角の伐採跡地から
植林活動を始めています。

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2021年09月27日

「都市と地域の関係学」とは?

今週のゲストは、一般社団法人more trees事務局長
水谷伸吉さんをお迎えしています。 
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※リモートでのご出演となります。

――1978年東京生まれ、慶応義塾大学・経済学部卒業後、
株式会社クボタに入社。環境プラント部門に従事された後、
NPO団体でインドネシアでの植林プロジェクトに携わり、
2007年坂本龍一さんが代表を務める森林保全団体
「more trees」の事務局長に就任。
森林保全活動に取り組んでいらっしゃいます。
ここ数年で、海外では、熱波や干ばつの影響で、
森林火災が相次いで発生したり、日本でも
豪雨災害が頻繁に起きるなど、普段の生活の中で、
地球温暖化や、気候変動の影響を実感することも
多いかと思います。水谷さんからみて、
みなさんの環境意識は、高くなったと感じられますか? 

水谷さん:確実に変わってきていると思います。
これまでは数十年に一度の災害が起こって、
何かおかしいな?っていうレベルで感じて
いたかと思うんですけど、ここ数年は
確実におかしいという風に感じるように
なっていると思います。

――明日「more trees」のオンライン講座が開催されます。
受講料無料で、テーマは「都市と地域の関係学」です。

水谷さん:僕らもこれまで国内の色々な地域と
協力関係を結んで森づくりを進めてきました。
そうすると、コミュニティの大事さというのも
感じてきています。日本山村には過疎・高齢化という
共通の社会課題がある中で、移住者や定住者を
増やすのか……もしくは、関係人口を増やしていくか
という視点で地域活性化を図ろうとしている
地域も増えています。
そうした中で全3回の講座を予定しています。
初回・明日のテーマは、森林・林業。
10月4日の2回目は関係人口をテーマに。
10月12日の3回目は文化・民俗という
ことで、国学院大学の新谷名誉教授をゲストに
迎えて、それぞれの切り口で地域との関わりを
考える講座です。
この講座は高知県中土佐町との共同事業で
関係人口をどのように増やすのかが根本の
テーマになっています。
ソトコト編集長の指出さんにも2回目に
ご出演いただけて…ぴったりの人選に
なっております。

詳しい情報はmore treesの
HP
をご確認ください。

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2021年09月22日

【Podcasting 第753回】沼田元氣さん

今回のポッドキャスティングは、
9月21日~9月22日放送分、
ポエムグラファー・沼田元氣さんです。

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2021年09月22日

鎌倉・長谷で新たにはじめた「憩写真館」とは?

ポエムグラファーの沼田元氣さんをお迎えしています。
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※リモートでのご出演です。

ーー沼田さんは、お母さんの10年間の介護が終わり
次のステップとして「街角の憩写真館」を
オープンされていらっしゃいます。
場所は鎌倉の長谷にある「コケーシカ鎌倉」と同じです。
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小黒:写真スタジオから収録されているんですね。
(※収録中の背景は鎌倉の大仏でした)
パッと見て、普通の写真館と違うのは
わかるんですが改めて違うのがどんな部分か
ご説明いただけますか?

沼田さん:一つは背景ですね。
昔、スマホやカメラが自由に持てなかった時代は
写真館で撮影されていたと思います。
当時のような緊張感を持って楽しい写真館を
やりたいと思いました。
そのために特徴として、白バックだけじゃなく
歩いて5分ではあるんですが、鎌倉の大仏の
背景を作ったりしています。
そして、もう一つのウリとしては
早すぎる遺影の撮影です。
死ぬ前にいい写真を撮りませんか、という
試みをやっています。
値段的には1回1万5千円くらいからと
考えています。
そもそも、母親の写真をたくさん撮っていた
ということで、遺影に全く困りませんでした。
何百枚、何千枚という中から一番いい写真も
選べましたし、そういうふうに元気な時に
遺影を撮ってそれを更新していくような
ライフスタイルを定着させていけたら
いいなと思っているんです。

――憩写真館の営業は土日祝日。
完全予約制になっています。
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沼田さん:背景は銭湯なんかを描いている
ペンキ職人さんに描いていただきました。
CGで簡単に合成ができるのをここで
撮っていただく…そういう体験も含めて、
思い出作りができればなと思っています。
今まで出版社で女優さんやモデルさんなど
著名人を撮ってきました。
今度は、一般の人を撮っていくということで、
考え方としては美しい人というのは実は
どこにでもいて、その美しさを発見
できるのはカメラマンの方なんだと思っているんです。
写真館のコンセプトとしては、写真家と
一般の方…被写体とのコラボだと
考えております。

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2021年09月21日

亡き母の写真集と、こけしの現状について伺います。

ポエムグラファーの沼田元氣さんをお迎えしています。
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※リモートでのご出演です。

沼田さんは、東京生まれ。
80年代に前衛芸術家としてデビュー後、
渡米し、アンディ・ウォーホルに師事。
帰国後は、ポエムグラファーとして雑誌や書籍で
作品を発表されているほか、2009年には伝統こけしと、
マトリョーシカの専門店「コケーシカ鎌倉」をオープン。
雑誌『こけし時代』も発行されています。

――今、コロナ禍なのでコケーシカ鎌倉は
お休みされていますが、憩写真館という
写真館を始められています。

沼田さん:還暦を迎えて母親の介護も
終わって今までずっとやってきた写真を
具現化するという意味で写真館を考えました。

小黒:沼田さんは10年くらいお母さんの介護を
されていましたよね?あなたがすごいのは
その10年間をアートにしちゃったよね。

沼田さん:私は子育てをやってきていないので、
せめて介護は必須かなと思って、今後介護を
する人の参考になればと思って写真集にしました。

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小黒:こけしの話を改めて聞きたいのですが、
ブームになっているのですか?

沼田さん:大惨事こけしブームというのが
この10年くらいありました。
伝統こけしという民芸品としてのブームと
お人形…フィギュアとしてのブーム。
そういうものが重なって可愛いものの
一つとして取り上げられていまして、
引き続きこけしのブームはあります。

――沼田さんはマトリョーシカのルーツが、日本の
こけしであることを踏まえて、雑誌「こけし時代」も
創刊されてます。

沼田さん:伝統こけしの前に、箱根で作られていた
七福神の入れ子細工がロシアに渡って
それが元になってマトリョーシカが
できたというのが有力な説です。
ロシア人はマトリョーシカはロシアの
ものだとナショナリズムから言うんです。
ロシアの民芸は1000年くらいの歴史が
あるのにマトリョーシカは100年くらいしか
歴史がありません。
なので、どこかの誰かがアイディアを
持ち込んだんじゃないかと言われていますし、
博物館に七福神の入れ子細工も展示されています。
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2021年09月16日

【Podcasting 第752回】保利透さん

今回のポッドキャスティングは、
9月13日~9月16日放送分、
ぐらもくらぶ主宰・保利透さんです。

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2021年09月16日

戦前歌謡を現代に…目標は面白いCDを作る、というお話伺います。

レーベル「ぐらもくらぶ」主宰、戦前レコード文化研究家の保利透さんをお迎えしています。
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※リモートでのご出演です。

――戦前レコード文化研究家として
活動なさっている保利さんですが・・・
この商売で安定した収入を
得られるようになったいつ頃でしょう?

保利さん:それはぐらもくらぶのレーベルで、
CDを何枚か出してからですね。
復刻版を買う層というのは固まっていますので、
最初は固定客や固定層だったのが、
作っていくうちに余裕が出てへたジャズの
ようなCDを作っていくうちに音マニアの
方にも評価されるようにもなっていきました。

――そのきっかけとなったのはNHKの
朝ドラ「花子とアン」でした。
主人公・村岡花子のレコードを保利さんが
持っていたことから、朗読音源を
使用したCDを企画して話題となりました。

そして、今年中にはG.C.R.管弦楽団で
コンサートを計画されています。

保利さん:大戸蔵録音2020のコンサートを
企画しています。コロナ禍なので規模は
小さいものにはなります。

詳しい情報は、ぐらもくらぶの公式
ブログをご確認ください。
https://gramoclub78.hatenablog.com

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2021年09月15日

風変わりなCD「レコード供養」と「へたジャズ」とは…?

レーベル「ぐらもくらぶ」主宰、戦前レコード文化研究家の保利透さんをお迎えしています。
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※リモートでのご出演です。

――レーベル「ぐらもくらぶ」では他にも
ユニークなコンピレーションアルバムを
発売されています。
その中で昨年リリースされた
「レコード供養」について伺いました。

保利さん:これは去年コロナ禍で
トークライブができなくなり、物販が
できなくなっていました。
ちょっとヤケになった感じもありましたが、
ヘンテコなレコードを集めて一枚の
CDにしました。中には忠犬ハチ公の
鳴き声や降霊術の実況中継、マイクチェックの
様子など…今後CDを制作しようかと
思った時にどこにも入れられない
音源を集めました。

小黒:保利さんの資料を拝見していて
各レコードの内容が事細かに書いてある。
この、毛利眞人さんが書いている内容が
素晴らしく面白かったんですが、
この方はどんな人なんですか?

保利さん:毛利さんは音楽評論家に
なるのかと思いますが、僕と同じような
時代とSPレコードを基調とした
ジャンルを専門としています。

小黒:そのSPレコードは専門店が
あったりするものなんですか?
それとも、個人間での交換会などが
あるのでしょうか?

保利さん:昔は交換会もあったり
レコード店も行ったのですが、コロナの前から
なかなか手に入れることも少なくなりました。
最近は古い道具を扱う道具屋さんから
購入しています。

――2017年には「へたジャズ」という
CDも制作されました。
ジャケットには二人の女性が映っています。

保利さん:これはジャズ喫茶で、次はこの
レコードをかけます!というアナウンスをする
女性がいたんです。その写真をコラージュして
使っています。デザイナーの岡田崇さん
素材だけ送ってこういう形にしていただきました。

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2021年09月14日

レーベル「ぐらもくらぶ」の新作「大土蔵録音2020」について伺います。

レーベル「ぐらもくらぶ」主宰、戦前レコード文化研究家の保利透さんをお迎えしています。
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※リモートでのご出演です。

――保利さんが主宰しているレーベルが「ぐらもくらぶ」です。
蒐集したSP音源を基にコンピレーションCDを
企画・制作してきたわけですが「ぐらもくらぶ」から、
今年7月にリリースされたのが「大土蔵録音2020」です。

保利さん:レコードを集めたり、研究したり復刻したり
しているうちに、こういう音源を再現してみようと
考えたんです。
録音自体は今のデジタル技術を使うんですが、
マイク一本で演奏家や歌手の音を録音したものを
再現したCDになっています。

小黒:Youtubeでレコーディング風景を
拝見したんですけど、曲によって楽器の位置や
演奏者が横を向いたりしてますよね…。
これは保利さんに賛同して集まったメンバーなんですか?

保利さん:私の友達の基幹メンバーがチョイスして
アーティストを集めてくれました。
収録されている曲を選んだのは僕です。
選んだ基準はヒット曲を絶対に選ばない、
ヒット曲はそのイメージが固定されていますから、
このCDのコンセプトとしては、曲を聞いた人に
こういう新曲が出たんですね、と思わせたい。
昔の音が、面白いとか良さを感じたり、
楽しいなって思ってもらいたいです。
色々な方に聞いてもらいたいなという
仕掛けはしていたのですが、もちろん
懐メロが好きな方にも買ってもらいたいです。
やっぱりこのCDはサウンドというところに
着目してもらえるように組んだので、
音響マニアや作曲をされているプロの方、
他にも昔の流行歌の録音の主体はジャズバンド
なので、今で言うトラップジャズが
好きな方に聞いてもらえたらと思っています。

大戸蔵録音2020の収録の様子はYoutubeでご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=yvTRy9oyzI4&t=2s

今夜の選曲…夏の行進曲(海へ山へ)/ 山田参助とG.C.R.管弦楽団

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2021年09月13日

今夜は、戦前のレコード……SP盤の蒐集というお話、伺います。

レーベル「ぐらもくらぶ」主宰、戦前レコード文化研究家の保利透さんをお迎えしています。
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※リモートでのご出演です。

――まず、戦前レコード文化研究家という
肩書きは音楽評論家とは違い、
戦前のSP盤に特化していらっしゃいます。

保利さん:戦前のレコードを研究するのは
昭和史というよりも日本史の研究に近いです。
戦前戦後のあり方はやはり違うので、
音楽のあり方も違ってきます。
それから、SPレコードというのは
昭和30年ごろまで存在していたのですが、
テクノロジーの変化という点も密接に
関係しています。
SP盤の世界というのは、今の人に
説明しないとわからないメディアになっています。
レコードと聞くとLPレコードを
思い浮かべる方が多いですが、
それよりも前のものなんです。

小黒:LPと違う点は回転数ですか?

保利さん:回転数と素材と、録音方法
などが違っている点ですね。

――SP盤の蒐集家でもある保利さん。
今までに集めたSP盤はなんと7000枚!

保利さん:流行歌のレコードをメインと
しつつ、演説のレコードといった録音の
歴史に関するもの。それから、マイナー
レコード会社のレコードなんかも
集めています。マイナーなレーベルの
レコード会社は数えるほどしか
なかったのですが、商標ですね。
商標自体はたくさんあるんです。

小黒:こうしたSPレコードは
どうやって鑑つけるんですか?

保利さん:タイトル買いっていうのも
あります。それから、歴史的な
音源が面白いレコードかなと思うためには
見識が必要になってきます。
例えば、演説をしている人が
どういう人なのか、録音物のタイトルなど
…見識によって選んできます。
あと、音楽の場合は作詞作曲家で
選んできたりします。

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2021年09月09日

【Podcasting 第751回】野口和男さん

今回のポッドキャスティングは、
9月6日~9月9日放送分、
株式会社麗人社・代表取締役の野口和男さんです。

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2021年09月09日

オンライン上で絵画を楽しめる…バーチャルアートシティ「Gates」とは?

株式会社麗人社・代表取締役社長の野口和男さんをお迎えしています。
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※リモートでのご出演です。

ーーこのコロナ禍で野口さんは新しい事業
ヴァーチャルアートシティ「Gates」を
オープンされました。
VR(仮想現実)の複合アートサイトと
なっています。

野口さん:これはCGで全てを作った
アートサイトです。
VRで中を見て回れる美術館、
絵画の購入ができるアートストア、
情報が集積するメディアセンター、
最終的にアートフェアができるような
コンベンションセンターの4つの施設で
成り立っています。
今は、美術館とアートストアしか
オープンしていませんが、
来年は後の2つもオープンの予定です。
今、美術館にはゴッホやルノワールの
それぞれの個展を開催中です。
PCのマウスやスマホで操作できて、
絵をタッチするとその絵の前に移動
して、キャプションなども見ることが
できます。
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小黒:仮想現実で絵を見ることの
良さみたいな点ってありますか?

野口さん:確実に実物を見るのには
敵わないんですが、インターネット上なので
世界中から来てもらえるのと、何よりも
お金がかからないんですよね。
今、うちの画廊で扱っている作家さんを
中心に一室全部で日本の画家の
作品も見ることができます。

小黒:今後『Gates』をどのように
していきたいんですか?

野口さん:来年、コンベンションセンターを
オープンした際には、どなたでも参加できる
ようにして、文化教室みたいなものを
運営したりすることを考えています。
他にも、いろんな人のミニ個展みたいなものを
100人集めてズラーッと並べたりと
考えています。
現在、美術館の1室あたりの作品数が
60点までという上限があります。
来年はその上限を超えて掲載できるように
したいとも思っています。

ーー麗人社では季刊誌『美術屋・百兵衛』
を出版されています。最新号No.58(2021年夏号)の
巻頭特集は「猫と美術」。
多くの芸術家が描いてる「猫」の紹介や、
連載「美術館のレストラン」では東京都現代美術館の
「100本のスプーン」など…情報盛りだくさん。
来年からはWeb版での掲載も予定されています。

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2021年09月08日

ブルースギタリストから美術商へ、というお話伺います。

株式会社麗人社・代表取締役社長の野口和男さんをお迎えしています。
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※リモートでのご出演です。

ーー実は野口さんは当初
美術の世界ではなく音楽の道を
目指されていました。

野口さん;小学生から高校まで
ブルースバンドを作って音楽を
やっていました。
元々グラフィックデザインの学校に
行きまして、それと二足の草鞋で
音楽活動も続けていたんですが、
音楽を諦めきれなくてアメリカに
行こうと決めたんです。
南から北まで…ニューオーリンズ
からシカゴまで4ヶ月ほど
旅をしました。シカゴあたり
いくとブルースマンのレベルが
違うんです。我々がいくら頑張っても
敵わないなと実感したんです。
そこで音楽は少し捨てようと
思って就職したんです。
それが美術雑誌の出版社だったんです。
出版の営業として広告取りの
営業をずっとやっていましたね。
私自身美術の知識はなかったんですが、
徐々に勉強していきました。

ーー麗人社が運営されているギャラリーは
銀座から日本橋の大伝馬町に移転されています。
この場所に移転したのはなぜ? 

野口さん:以前からこの辺り大好き
でして、人形町から大伝馬町に
かけてが昔の吉原なんですよね。
今も掘り起こすと簪とかが出てくるとか。
何よりも我々のギャラリーがある
大伝馬町の13番地というのは昔の
蔦屋重三郎が本屋を構えていた所で
北斎をはじめ浮世絵を売り出して
いった所…その縁起担ぎじゃないですが
そこでアートを売っていこうと決めました。

ーー現在9月10日から企画展「30の顔 2021」
が開催されます。

野口さん:2015年からスタートした
企画展でファンの多い人物画を
我々が気になった作家に描いて
もらいました。

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2021年09月07日

日本の美術界に根づく問題、というお話伺います。

株式会社麗人社・代表取締役社長の野口和男さんをお迎えしています。
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※リモートでのご出演です。

ーー野口さんは会社設立時に
日本の美術界は複雑であり、
旧態依然とした仕組みに
「一石を投じたい」
そんな思いもあったそうで? 

野口さん:理想としていたことの
10分の1も変わっていないと
思っています。
世界の中での日本の美術市場を
考えてみると、貢献できた
実感は全くないですね。
主には作品の評価制度です。
例えば美術年鑑なんて作家の
番付表みたいなのはありますが
日本独自の仕組みです。
海外ではこの作家が1号あたり
いくらだという表はないんです。
例えば1号あたり20万とか
つけられている作家がいるんですが、
10号では200万円になる。
でも、日本で決して有名じゃない方の
作品が200万で出されても買わない
じゃないですか。
だから、正当な値段をつけていく
必要があるんだと思います。

小黒:麗人社で縁のある日本の
作家ってどのくらいいて、現場の
スタッフはどのくらいの規模
なんでしょう?

野口さん:今、社員は25人います。
大阪の方が本社になります。
東京のギャラリーは3人で回して
いますが、業務内容が異質です。
東京の方は若い作家を中心に
やっているんです。大体80人くらい
の作家を扱っている形です。
大阪の本社は何百人、何千人の
作家を抱えています。

小黒:絵描きになろうと思っても、
絵筆一本で食べれる人ってほとんど
いないですよね。

野口さん:ほぼいないと言っていい
ですね…。みなさん、色々ですが
画材屋さんでバイトしながらだったり、
家業を手伝いながらだったり…色々です。
絵の収入だけで年間何百万円というのは
本当に難しい。
ですが、我々もそれができる作家を
作りたいというのがありまして、
絵一本で食べていける作家さんを
育てたいと思っています。
海外の評価というのは非常にシビア
ですが、そこで認められると本人に
とっては非常に嬉しいと思います。

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2021年09月06日

日本のアートを世界に、というお話伺います。

株式会社麗人社・代表取締役社長の野口和男さんをお迎えしています。
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※リモートでのご出演です。

野口さん:麗人社の主な理念は
『社会と美術界の架け橋となる』
ということです。それに基づいて
色々な事業を展開しています。
主に、展覧会の企画から運営、
出版、ギャラリーの運営、
そして今最も新しいのが
バーチャル美術館「Gates」の
運営も行っています。
この4つが主になります。

小黒:麗人社では日本の作家の
作品を海外に紹介するという
ことをされていると?

野口さん:そうですね。
日本の作家の作品ばっかりを
かれこれ27年間紹介してきました。
トータルで14カ国…24年間
展覧会を続けているモナコを
はじめ、フランス、イタリア、
スペイン、ドイツ、デンマーク、
マルタ共和国、エジプト、
中国、台湾、韓国、シンガポール、
ベトナム…など幅広く
やってきました。
紹介してきた作品は現存している
今のアーティストの作品ばかりです。
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↑2019年に開催されたモナコ日本芸術祭の様子

小黒:そういう展覧会はほぼ無料で
開催するんですか?

野口さん:全て無料ですね。
会場費や輸送費、関税など相当
かかるんですが、出展者の出展料
で全て賄う形になっています。
大体、100人から200人くらいに
集まってもらってその予算を
捻出するという形になっています。
モナコの場合は、日本の出展が
200点くらいあります。
モナコ側の美術団体もあるので、
そこでも80点くらい出しますね。

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2021年09月02日

【Podcasting 第750回】浦野愛さん

今回のポッドキャスティングは、
8月30日~9月2日放送分、
NPO法人レスキューストックヤード常務理事・浦野愛さんです。

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2021年09月02日

サポートブックの作成と、厳しい活動の資金というお話伺います。

NPO法人レスキューストックヤード常務理事・浦野愛さんをお迎えしています。
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※リモートでのご出演です。

小黒:レスキューストックヤードは
名古屋が拠点ということですが、
活動範囲はどのくらいまで広げて
いるんですか?

浦野さん:活動範囲は地域防災の
取り組みについては丁寧な取り組みが
必要になりますので、遠くにいくのは
難しいので主に愛知県や岐阜県…
東海エリアが中心です。
ただ災害時の被災者支援は
いろんなところで発生しているので
これは全国、どこで発生しても
何かしらの支援を行っています。
あとは、私たちの団体はまだまだ
弱小なので、ネットワークづくりにも
取り組んでいます。
私たちの団体では震災がつなぐ
全国ネットワークという組織の
事務局も兼務しています。
そこでは全国の40団体以上の
同じような活動をしている団体が
ネットワークを作って情報交換や
協力をしています。
あとは、行政や社会福祉協議会
、私たちのような民間団体が
お互いに協力していかないと
被災地の復興は進んで
いかないのでそうした方々との
繋がりを作ることを行なっている
最中です。

ーー浦野さんはコロナ禍での
避難所運営のガイドライン
「新型コロナウイルス避難生活
お役立ちサポートブック」を
作成されたメンバーの一人です。

浦野さん:これは、レスキューストックヤードのHP
から無料でダウンロード
ができるようになっています。
感染の専門家に監修していただいて
作成した知っていれば誰でもできる
レベルの情報がまとまっている
冊子になっているのでぜひ
一人一人手にとってご覧いただき
たいなと思っています。
コロナ対策として災害が起こった時に
知っておくと役に立つ情報と
避難所運営に携わる人が読んで
役に立つ情報が載っています。
この冊子を生かした研修会なども
行政と連携して共同プログラムを
行う活動も進んでいます。

小黒:この活動資金というのは
どこから出ているんですか?

浦野さん:地域防災に関わる事業を
色々なところから委託して
いただいて資金をいただく
のと、助成金の申請をして
その事業を広げるなどしています。

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2021年09月01日

コロナ禍での避難…分散避難と在宅避難について伺います。

NPO法人レスキューストックヤード常務理事・浦野愛さんをお迎えしています。
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※リモートでのご出演です。

ーーコロナ禍での、そしてコロナ後の
防災の仕方、非難の仕方について
伺いました。

浦野さん:通常の避難所はどうしても
密になりやすいということがあります。
行政が指定している、指定避難所に集まると
思いますが、そういう場所には過去に1000人
2000人もの人が集まって大混乱したという
現場を過去に見てきています。
同じようなことが起こってしまうと
クラスターが発生するリスクが高まると
思っています。
なので行政の方も分散避難という考え方を
浸透させようと動いています。
分散避難というのは、指定避難所だけじゃなく、
友人知人の家や車中に分散し、
家にとどまれる人はそこに留まって
避難してほしいというのが
言われていることです。
いくつかの選択肢を想定して、
そこで生活するための備えを
しっかりしておくことが必要になります。

小黒:今までの避難とは180度
違っていますよね。
その中で、自宅でできる防災訓練とは
どう言ったものでしょうか?

浦野さん:在宅防災訓練というのは
お家が耐震性がよく津波が来ない
安全な場所。
水害の場合は、浸水しない山崩れが
起きない場所で暮らしている方に
対して取り組んでいただきたいものに
なります。
家の物理的被害がなかったとしても
電気、ガス、水道、通信という
ライフラインが止まった時に
健康を害さずに生活が行えるよう
環境を整えていくのが、
在宅での防災訓練になります。
家で避難をするとなった時には
一番困るのはトイレの問題なんです。
これは避難所でも同じで、断水時に
トイレをするために、凝固剤を
使って排泄するやり方を覚える
のが必要になっていきます。
付随して、その凝固したものの
捨て方も考えなくてはいけません。
風向きなども考えてゴミの
保管の仕方を考えてほしいなと
思います。

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