2021年10月12日
「HACCP」が担う「食の安全の管理」とは?
株式会社コアベース代表取締役社長・野崎達矢さんをお迎えしています。
――今年6月から食品を扱うすべての業者に対して、
新しい衛生管理の手法、HAACCP(ハサップ)が、
義務化されました。
野崎さん:要は食の安全というと、食材の仕入れから
製品化されて皆さんの口に入るまでの全ての工程に
渡っての管理をするのがHAACCPになっています。
なので、どこから仕入れているのか、それを
誰がどんな環境で作っているのか、材料は
どのように保管されているのか、最終的には
ゴミの処理の問題にかんしてなど、全ての
工程においての管理をするのがHACCPの
考え方です。
小黒:でも、今までもこうした管理の基準は
あったのだと思いますが、今回何が新しく
なったのでしょうか?
野崎さん:今までの衛生管理がベースになって
いるのですが、一番はそうした管理のルールを
都道府県が管理していて
一本化されていなかったんです。
これを、記録をとってモニタリングをして
食中毒などが起こった際などに原因を
追求しないと同じ事態が起こるので
制定されました。
小黒:日本は欧米に比べて10年ほど
こうした管理が遅れていると…
どういった部分が遅れていたんですか?
野崎さん:1960年台に元々は
宇宙食の安全を管理するために作られた
仕組みでアメリカなどではよく使われて
いました。1980年台にはアメリカの大手
ハンバーガーチェーン店がHACCPを
導入しています。
日本の場合、記録をとっていなかったり、
原因追求が甘かったと私は考えています。