2021年11月15日
製材業、その事業内容と苦労というお話、伺います。
今週のゲストは、丸山木材工業株式会社(マルヤマグループ)代表取締役・丸山大知さんです。
ーー1979年生まれ岐阜県中津川市出身。
大学卒業後、住友林業を経て、2007年
家業の「丸山木材工業」へ入社。2019年代表取締役に就任。
暮らしに関わる総合クループ企業として事業展開を進め
森林の重要性を伝えたいと活動を続けられています。
丸山木材工業株式会社は、創業105年。
これまで、主にどんな事業をされてきたのか、
教えていただきました。
丸山さん:丸山木材工業は岐阜県中津川に
ありまして、名古屋から1時間ほど長野方面に
向かったところにあります。
中津川は人口8万人ほどの街で、
かつては木材業や製紙業で栄え、
観光では中山道の宿場町などでもあり、
栗きんとんが発祥の地でもあります。
そんな街で、製材業から始まり
ガソリンスタンドや三菱電機向けの
家電製品の部品製造や、道路の
安全施設業…保育園や幼稚園も
やっております。
――丸山さんは、総合クループ企業として
事業を展開していく中、2014年に、
材木の製材会社を新たに立ち上げられています。
丸山さん:住友林業時代にカナダの
バンクーバーに駐在させてもらって、
カナダの木材を日本に送る仕事を
していました。地元で家業に戻った時に
見渡す限りの山に囲まれているにもかかわらず、
地元で扱っているのは輸入木材が
ものすごく多かったんです。
木材は山ではなく海にあると言われていました。
材木屋というのはみんな沿岸部にあって、
輸入木材を扱っているのが典型だったんです。
でも、私の地元岐阜県というのは
海のない県でそんなにたくさん木材が
あるのにもかかわらず、わざわざ海から
輸入木材を持ってくるのに違和感を
持って、製材業を始めました。
小黒:改めてその製材業というのを
教えていただけますか?
丸山さん:丸太を板や角材にするのが
製材業です。そこで、角材や板材に
した後で乾燥させて水分を抜いて
鉋がけをして、建築会社などに
供給するのが生業です。
小黒:でも、それだけ丁寧に手を
かけていても、あまり儲からないんでしょ?
丸山さん:始めた頃は柱一本1500円
みたいなことがありました。50年以上かけて
育ててきた丸太材が1500円だったんです。
今、ウッドショックの影響で倍近い値段には
なっていますが、ここ数年本当に苦労してきました。